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ご馳走と粗食、どちらが大切 2008.03.26

昔は粗食が当たり前

 

ほんの40年ほど前(昭和28年)までは、日本も貧しくてほとんどの人が粗食をしていました。そのわりには皆元気で、細くて、たくましく働いていたものです。

麦飯を食べていた。

 

弁当箱の中身は9割までが麦飯で、端っこに1割ほどのおかずが付いている人が大半でした。弁当を食べると腹いっぱいになるのですがほとんどが炭水化物ですから、すぐに消化して、2時間もすると腹が減って、毎日腹が減っている状態が続いていたことを記憶しています。栄養が少ないので、沢山食べていました。お茶碗に6杯ぐらいは毎日食べていました。我が家では、麦飯に対して、味噌汁にたくあん、サンマ1匹ぐらいが普通でしたから、今の食卓に上がるおかずの量と比べると大変な開きがありました。

 

ご飯が一番の楽しみ

 

貧乏でしたから、間食はほとんど無く、ご飯の時間が来るのが待ち遠しくて、食事が一番の楽しみでした。たまに金持ちの家に呼ばれて、食事をすることがあると、豪華なおかずと共にご飯を6杯も食べるものですから、「これだけ食べるのを見ると気持ちが良いものだねえ」と言われたこともあります。

 

足腰が強く、力持ちが多かった。

 

私だけでなくほとんどの人がこのような食事をしていたのです。自動車はもちろん無かったので、用事があると何処までも歩いて行きました。若者は力自慢が多く、足腰が強く、良く相撲を取っていました。また60キロの米俵を若者が集まって何秒で肩まで持ち上げられるか競っていました。足の皮は、分厚くなって砂利道でもいばらの道でも平気で裸足で歩いたものです。

 

年寄りが長生きする理由

 

今の70歳から上の人は、若い頃にそのような生活していた人が多く、骨太で体格ががっしりしています。日本人は長生きと言われていますが、若い頃の食事内容と車のない生活が関係しているのです。

 

肝腎かなめ

 

粗食をすると腹いっぱい食べても2時間もすると腹が減ってきます。ここで間食をせずに次の食事まで我慢していると内臓の調子が良くなってきます。特に肝臓と腎臓の調子が良くなります。肝臓と腎臓がしっかりしてくると、眼の調子が良くなり、足腰がしっかりして力が出てきます。疲れを知らず、やる気が出てきます。肝腎かなめ(要)と言う言葉はここから出てきているのです。

 

粗食と飽食の体内環境

 

粗食した体内環境は山から流れてくる清らかな清流のようなもので、小魚や生き物が住みやすい環境といえます。これに対してご馳走をたらふく食べている人の体内環境は都会のどぶ川のようなもので、悪臭がひどく魚も住みにくい環境と言えます。今の若者は腰痛もちが多く、重いものや、長く立っている仕事が苦手です。これは明らかに飽食の結果が現れているのです。

 

ご馳走は後が怖い

 

50歳を過ぎた人は特に粗食をすすめます。動きが少なくなっている上に、内蔵も疲れが出てくるお年になります。ここでご馳走を追っかけていたりすると後が怖いでしょう。

 

もう一度考えてみようご馳走と粗食

 

有名なお寺では精進料理で生活しています。100歳を過ぎて長生きしたお坊さんも沢山居ます。栄養は大切ですが、水の流れを濁すほどの栄養は害あって一利なしです。現代はあまりにも栄養過多になっています。そのため慢性病が増え、医療費の国家予算に占める割合は、右肩上がりに年々増えています。ご馳走と粗食、もう一度考えて見て下さい。

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