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ぜんそく 2011.06.04
ぜんそく
ひどい咳き込みも苦しいが、何よりも息ができない苦しさがある。本人の訴えによると、針の穴ほどの小さな穴から息を吸い込み、吐き出している感じがするという。
その為、ヒューヒューと喉から音を出している人もいる。これは気管が極端に狭くなるためである。
なぜ狭くなるかというと、肝実といって筋肉が硬い状態になる。気管の筋肉だけでなく全身の筋肉が硬くなる。引きつるような感じも出てくる。
それに加えて、肺実といって、気管のアレルギーも加わり、ちょっとした刺激に反応して咳も出やすくなる。
これだけならまだ良いのだが、心虚といって、胸に弱りが出てきています。その為、息を吸う力が弱くなり、狭くなった気管から息を吸うのに苦労する。
次に、腎虚といって、下腹にも弱りがあります。そのため、息をはき出す力が弱くなり、狭くなった気管から息をはき出せないので苦労します。
このように強くなり過ぎたところと、弱くなりすぎたところがあるため患者さんを苦しめます。
肝実で気管が狭くなり、肺実で気管にアレルギーの炎症があり、心虚で息がすえない状態が出てくる。腎虚で息をはくことができない。これがぜんそくの正体です。
なぜこのようにバランスの崩れた身体の状態になったのか? 病気の原因は、その人の生活習慣から出てくることが多いのです。
間食、夜食、過食、油濃い食べ物、などの生活習慣を続けていれば、いつかはこのようにバランスの崩れた身体になります。
3度の食事は腹いっぱい食べてもよい(食べ過ぎはよくない)。間食、夜食、は絶対にしない。食間に水やお茶を飲むのはよい。このような食生活を厳重に守っていれば身体のバランスは整ってきます。
はく息が苦しい時は、下腹(臍の下、7センチくらいの処)を温めてやると楽になります。
吸う息が苦しい時には、胸の下のほう(みぞおちの5センチ上)を温めてやると楽になります。
気管の狭くなったのを広げるのは太衝という穴に接触鍼をします。気管のアレルギーを押さえるには太淵という穴に接触鍼をします。しかし、これは鍼灸の専門家でないと出来ません。
本格的に治そうと思ったら、上記に記した生活習慣を厳重に守ることです。
時間は3カ月から6カ月くらいかかりますが、シッカリと良くなります。頑張って実行してみてください。