母乳不足 2015.09.19
母乳不足
母乳が出ないと訴える母親は案外多いのです。産後の不安定な精神状態やストレス、少し出が悪いと焦って、自分は母乳が出ないのではないかと、自分で自分を追い込んでしまうこともあります。
栄養不良、睡眠不足、過労、精神的なストレス、も大きく影響し、ホルモンに影響を与え、母乳の分泌が止まってしまうのです。
母乳がまったく出ない人もいれば、少しは出るのだが、赤ちゃんの満足できる量はとても出ない人もいます。普通は母乳の量が少なかったり、1カ月か2か月で母乳が出なくなる人もいます。
養生法としては、授乳期には十分な休養を取り、ゆったりとした気持ちで過ごすことを心がけましょう。また出ないからといって、簡単にあきらめずに、何度でも赤ちゃんに吸わせる努力も必要です。
臨床例
女性、32歳、初産
母乳の量がとても少なくて、赤ちゃんが怒って困る。足らずはミルクを与えているが、何とか母乳だけで育てることは出来ないものか。それに、間もなく母乳が止まってしまうのではないかと心配している。
鍼灸治療では母乳を大量に出すための,取って置きのツボがあります。足の3里というツボで、食物の消化吸収を良くし、食欲を高める効果もあります。ここにお灸をすえると、母乳はみるみる増えて、まったく困らなくなります。
この女性に、足3里に知熱灸をすえた。足3里を中心に他の治療もした。これによって母乳は飛躍的に増え、まったく母乳には困らなくなった。
ところが、3日ほどは良かったのだが、また乳汁が減りだして1週間目には、元の状態になった。週に1回の治療で、鍼灸治療後は母乳がどんどん出るが、2回目は4日ぐらい、3回目は5日ぐらいと、母乳の出る日が増えてきた。
6回の鍼灸治療で、母乳はどんどん出て、赤ちゃんが困ることは無くなった。