臨床例

体重がかかると痛むぎっくり腰 2017.02.28

体重がかかると痛むぎっくり腰

 

 ぎっくり腰にもいろいろなタイプがあって、今回は立ち上がって体重が腰にかかると、腰の中心部が痛むぎっくり腰です。その為、歩くのにも痛くて、そろり、そろりと歩いて病室に入って来た。

 

 臨床例

 

 男性、50歳、昨日、軽い荷物を何気なく、ひょいと持ち上げた時、キクっと嫌な痛みが、腰に走った。おかしいなと思っているとダンダン痛くなり、歩くのも困難になって来た。

 

 痛くてそろりそろりと歩いていると、従業員があそこの鍼灸院に行ったら、すぐに治りますよと教えてくれた。鍼灸は初めてなので、とても緊張しているのです。大丈夫ですかね。

 

 当院は鍼を刺さないのです。皮膚表面を鍼先でさするだけです。鍼を刺さなくても効くのですか? 神経の90パーセントは皮膚表面に有のです。その関係で、さするだけで充分に効果を上げることが出来ます。

 

 体重がかかると痛むのは、背1-1kの弱りがあるのです。ぎっくり腰で背4-1Kと腰1-2Lが過敏になっており、極度の筋緊張があると、それに耐えられず、痛みます。

 

 治療は背4-1K,の接触鍼、腰1-2Lには接触鍼と知熱灸をして、過敏反応を取り除きました。その後、背の1-1Kに知熱灸をして虚の反応を取り除きました。

 

 治療後、立てってもらい、歩いてもらうと今までの痛みがうそのように軽くなったと言います。まだ少し痛みが残っていると言うので、背の1-1Kに追加の知熱灸を据えると、腰の痛みはすっかり取れました。

 

 背中と腰に実と虚の反応が同時にあり、背と腰の緊張が強く、その為、背の1-1Kにある虚が耐えられず、痛みを発しているのです。このような痛み方をする人は時々見受けられます。ぎっくり腰といえども、実の反応を取り除くと共に、虚の反応を補うことが大切になる症例です。

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