考え事が多く、眠れない 2015.10.29
考え事が多く、眠れない 香川県 高松市 丸亀市
不眠症の中でも、最も多いのが、いらんことを何回も考えてしまい、眠れないことです。寝つきも悪く、やっと寝たかなと思ったらトイレで目が覚める。その後また眠れない。やっと寝たかなと思うと夢ばかり見ている。
このタイプの不眠症は、肺経といって,気を司っている経絡に関係しています。気は感受性が高く、肺経が過敏になってくると、やたら考え込んだり、ひどく興奮したり、気の変化が激しく、ゆったりと寝られる雰囲気になれないのです。
肺経の実〈過敏状態〉ですから、治療は肺経の実を押さえてやることが中心となります。患者さんにもいろいろなタイプがありまして、もう何十年も睡眠薬を使って寝ているという患者さんもいます。この場合は治療回数も多くなります。
睡眠薬を使わないで頑張っている患者さんの場合は、非常に治りも早く、完治してしまいます。睡眠薬は麻薬のようなものですから、常習している方には、治療しながら、睡眠薬を減らす努力もしていただきます。
臨床例
52歳 女性 眠れなくて、もう10年近く睡眠薬を使っている。最近は体調が悪く、睡眠薬が効かないので、夜中に追加して飲むのだが、効くときもあるし、それでも効かないときもある。そんなときは体がダルク、頭もボーっとしている。どうしてよいか分からなくなってしまう。
肺経に堤鍼を当てながら探してみると、肺経の2行線に実の反応がはっきり出ていた。肺経2行線は手の指、示指内側であります。手の示指内側先端で親指側、爪、付け根の角が治療点となります。ここに鍼先を当て、滑らせるだけの接触鍼を31回、手早く治療した。
その他、本治法やその他の治療もしたが、ポイントは上記の接触鍼が主力となります。手示指内側端に実の反応があることを提鍼で確かめてから、接触鍼をして、反応が無くなるのを提鍼で確認してください。
この患者さん、治療した日は睡眠薬を半分に減らしても充分寝られた。睡眠薬を減らしながら治療に来ている。現在最低の量まで睡眠薬が減っている。