股関節痛 2015.12.18
臨床例 股関節痛 45歳 女性
股関節が痛くて、歩いていてもじっとしていても痛い。特に内側に足を捻ると、飛び上るほど痛みが出る。両方の股関節の前側に痛みが出ている。臀部の方にも少しは痛みがある。
あまり痛みが取れないのでお医者さんに行ってみると、股関節の骨がすり減って痛みが出ているといわれた。動いているとドンドンすり減るので早めに手術した方が良いです。60歳を過ぎると人工関節を入れることになるので早く手術をした方が良いですと勧められた。
本人もその気になって手術を受けるために、家庭内や周りの環境を整えているという。入院すると2か月は動けない状態になるそうだ。
診察してみると、肝実が出ていた。肝実と言うのは、肝臓系統が過敏になって筋肉を引きつらせている状態の事です。ふくらはぎなど、よく引きつることがありますが、その引きつりが股関節に現れているのです。
股関節の筋肉が硬くなり引きつっているので、関節の動きが悪くなり、内側に曲げると痛みが出てきます。肝実をなくしてやると、筋肉の引きつりがなくなり、関節がスムーズに動くようになります。
当然、痛みも無くなり普通の生活が出来るようになります。肝実という大元の疾患をそのままにして、手術という大掛かりな処置で治そうというところに無理があると思います。
肝実を取り除くには足の親指側の、足首よりに中封穴があります。ここに接触鍼をして実の反応を取り除けば、肝実は簡単に取り除くことが出来ます。
治療する前に上向きに寝かせて、股関節を大きく内側に回転させます。患者さんは当然、痛いと大声で叫びます。まずその痛みを覚えてもらいます。次に中封穴に接触鍼をして実の反応がなくなるまで鍼をします。
実の反応がすっかりなくなった所で、もう一度、股関節を大きく内側に回転します。左右とも大きく回転させて、股関節の痛みが完全になくなったかを確認します。痛みが完全に無くなっていたら治療終了です。
患者さん、キツネにつままれたような顔をして、これでもう痛みは出てこないのですか?本当に手術をしなくても良いのですか? まだ疑っている。
本当の原因を取り除きましたから,もう大丈夫です。明日から痛みが出てくるかどうか様子を見ながら生活をしてみてください、ということで終了した。
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