臨床例詳細｜丸亀市・高松市の鍼灸院は普門堂鍼灸院

おしっこが近い　過活性膀胱

臨床例　　77歳　　男性　オシッコが近い

　毎夜、おしっこに3回以上起きる、酷い時には5回起きるときもある。おしっこをしても残尿感があり、すぐにおしっこが出たくなる。がまんしていると、どうしても我慢できなくなり、おしっこを少し漏らすこともある。

　昼間も1時間に1回ぐらいの割でトイレに駆け込む。旅行や外出の時など、何時もトイレの事を考えて行動しなければ漏らす危険性があるから大変だ。

弾力を失った膀胱

　原因は膀胱の筋肉が弾力を失い、硬くなって伸びちじみしなくなっているため、膀胱に尿が溜まる量が少なくなっている。このため半分くらい尿が溜まってもすぐに神経がもう満杯ですよと信号をだし、排尿を促す。

　また、膀胱がちじむ力も弱っている為、排尿がちょろちょろしか出なく、尿が残ってしまうため、残尿感も出る。

　膀胱は肛門近くの筋力が弱ってくると、膀胱は少しずつ弾力を失い過活性膀胱となる。寒い日におしりが冷えると、さらにオシッコガ近くなる。

肛門の筋力アップ

　その為、肛門近くの筋力をアップさせることが膀胱の弾力を回復させることにつながる。肛門近辺の筋肉は下腿陽１－１Ｌと関連しており、下腿陽１－１Ｌに知熱灸をして補ってやると、肛門近くの筋力は回復してくる。

　このおじいさんには、下腿陽１－１Ｌの知熱灸をすると共に、本治法をして帰した。2回目に来て言うことには、治療した日は、夜中に1回、起きただけで朝までぐっすり寝られた。昼間に行くおしっこの回数も、1時間半ぐらいに伸びている。

　おしっこが出たいと思っても10分ぐらいは我慢できるようになった。ただ、効果があったのは2日間だけで、その後は同じ状態になった、ということであった。

　5回の回数券を買ってもらい、繰り返し施術することによって、膀胱の弾力を高める施術をすることにした。

本人が努力すること

　本人が出来ることは、肛門をぎゅーっと引き締める運動をしてもらうことにした。どんな姿勢からでもよいが、肛門をぎゅーっと引き締め10秒間、頑張ってもらい、一度休む、それを1クールとして3クール行う。

　この運動を1日2回行うと、1か月後には膀胱の弾力が回復して、おしっこの近いのが無くなってくる。

　おしっこが我慢できないときは、尿道を締めて我慢するとますます尿意が過敏になるので、肛門を閉めてがまんすると正常に戻りますからやってみてください。

なお、鍼灸治療を行いながら、この運動を実行すると効果は倍増する。