激しい耳鳴り 2017.06.01
激しい耳鳴り 丸亀店 高松店
臨床例 女性 53歳 耳鳴り
1年ほど前から耳鳴りが酷く困っていたが、最近では耳鳴りで夜中も寝られないほどガンガン鳴るようになった。寝つきも悪いし、肩首のコリはパンパンに張っている。特に、夜中になると鳴る音が大きくなる。
耳鳴りでも小さな耳鳴りは虚の症状が多いのだが、眠れないほどガンガン鳴るのは実の場合が多い。ただ、この女性の場合、夜中になると特に鳴る音が大きくなるというのは、腎臓系統の弱りがあると考えられる。
5行でいうと夜中は腎蔵系統、朝は肝臓系統、昼は心臓系統、夕方は肺臓系統、
その4系統の中に、土用があってそれぞれの中心部位に脾臓系統が入る。
夜中になると、特に耳鳴りが酷いというのは、耳は腎経の司りでありますから、腎臓系統の弱りがあると耳鳴りがしやすくなります。その上、肩首がパンパンに張っていると、弱っている耳に対して、肩首のコリが大きな負担となります。
治療は肩首のコリを取り除く治療をすると共に、腎臓系統の弱りを回復させる治療を行うと、改善が早くなります。
治療
肩首のコリに対しては、定番の背4-1Kの接触鍼、下腿陽3-2Lの接触鍼と知熱灸。今回特に注目するのは、前腕陽5-5Lの接触鍼と知熱灸です。この前腕陽5-5Lは耳たぶの後ろで、首の側頸部を治療する治療点であります。
耳鳴りの張本人は、耳たぶの後ろに酷いコリがある為、耳に負担が掛り、酷い耳鳴りになったものと思われる。治療はまず上記、3か所に接触鍼や知熱灸を施した。
腎臓の弱りに対しては本治法、肺肝相克で、腎水穴を使い、知熱灸で補った。標治法としては、陰谷穴2に知熱灸をして補った。
治療後、耳鳴りはどうですか? 昼間はあんまり鳴っていないのです。夜中になるとガンガン鳴りだすので困ってしまいます。というので、耳鳴りの方は今晩どうなるか診て貰う事にする。肩首のコリはすっかり軽くなって、肩首から大きな荷物を取り除いてもらったような感じになりました、といって喜んだ。
2日後に来院して言うには、その晩から耳鳴りの音はずいぶん低くなりました。肩こりも初めが10だとすると、今日は3ぐらいになっています。
治療は前回と同じ治療をした。肩こりはすっかり楽になり、耳鳴りもすっかり良くなったような感じになりました。といって笑った。