臨床例

こめかみの気持ち悪さ 2017.07.24


コメカミの気持ち悪さ  丸亀店 高松店

 

臨床例  女性 75歳 

 

 頭がぼーっとして、フラフラするし、コメカミあたりの気持ちが悪く、痛いような感じがするのです。熱があってなかなか下がりません。薬で下げているのですが、またすぐ熱が出てくるのです。もう1か月にもなりますが一向に収まりません。

 

 このように訴えるご夫人がやって来た。とりあえず脈を拝見してみると、脈がポカポカと浮いて、沈脈はすっかり弱っている。奥さん、風邪を引いていますよ。
熱が出るのは風邪の菌を殺すために熱を出しているのです。

 

 風邪の菌は38度以上の熱が出ると、その熱でドンドン死んでいきます。子供が39度の熱を出して汗をかくと、翌日にはケロッと治る事は良くありますが、熱は出し切るのが最も良いのです。

 

 奥さんはせっかく出た熱を、熱さましの薬で下げるものですから、風邪の菌がいつまでも体内から抜けないで悪さをしているのです。

 

診察

 

 肺肝相克で経金穴を使い本治法をすることにした。邪の処理をして、とにかく風邪を取り除くことを第1目標とした。

 

 次にコメカミのあたりに提鍼を当て、虚実の検査をしてみると虚の反応がはっきりと出ていた。コメカミというのは顔面の3-5Lに当たる所です。肝臓と深い関係があって、肝臓系統に何らかの負担が掛ってくるとコメカミに違和感が出てくることはよくある事です。

 

 足の肝経陰に提鍼を当てて虚実の検査をしてみると足底3-5Lに虚の反応が出ていた。そこからウエーブで腹に飛び、期門穴Lを治療点とした。

 

治療

 

 期門穴Lに印をつけ、虚の反応であるから、知熱灸を反応が無くなるまで据えた。虚の反応が無くなったのを確認して、どうですかコメカミの感じは? と聞いてみた。

 

 今まで嫌な痛みのような違和感があったのですが、今はすっきりしています。どうしてこんな事になったのでしょうかね? 風邪を引いて、お医者さんでイロイロな薬を貰って飲んでいたのでしょう。ハイ、飲んでいました。

 

 それですよ、薬を処理するための負担が肝臓に掛り、肝臓の機能が不安定となって、コメカミに現れていたのです。期門穴Lは肝臓の真上にあり、肝臓の治療点として効果抜群です。

 

 今回は期門穴Lに知熱灸を据えたことにより肝臓の機能が改善されて、コメカミの違和感が

取れたという事です。この関係を患者さんにわかりやすく説明することにより、患者さんは納得した。

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