臨床例

少し違うぎっくり腰 2017.08.21

 

少し違うぎっくり腰 丸亀店 高松店

 

臨床例 男性 48歳 少し違うぎっくり腰

 

 ぎっくり腰は何回も取り上げてきましたが、場所が少し違うだけで治るぎっくり腰も治らないのです。治療点を正確につかむことがいかに大切か、分かる症例です。

 

 腰を前に曲げる時に痛い。もう1か月にもなるがナカナカ良くならない。朝起きた時と、日中も前に曲げる動作で痛くなる。

 

診察 

 

 何処が傷むか手を当て、教えてもらった。腰の中心部で腰椎3,4番辺りを抑えている。前曲げのとき痛む、腰椎の中心部、という事でもう治療点は背の5-1Kと分かった。このケースは楽勝だなと思いながら治療に入った。

 

治療

 

 背5-1Kを取穴して印を付け、実と虚の反応であったから、接触鍼をして実の反応を取り除き、その後、残っている虚の反応に対して知熱灸をした。この治療にて、背5-1Kにあった実と虚のは取れた。

 

 立ち上がらせてみてどうですか? 腰の痛みは、前に曲げて確認してください。前屈してみるとまだ痛みが残っている。先生、まだ痛いですよ! どれどれ、もう一度痛む所を抑えてみてください。

 

 前回は腰の中心部を抑えていたが、今回は中心部からわずかに右寄りを抑えている。しまった、治療部位が少し違っている。もう一度うつ伏せに寝かせ、背5-1Kの左に提鍼を当て、実の反応を確実に探してみた。背5-1Kの左1.5㎝のところに反応があった。

 

 右腰の痛みに対して治療点は左背で1.5㎝左寄りの5-1Kが治療点であった。少しの違いではあるが、この違いが治療の成否を決定づける。治療が終わって立ち上がらせて、腰の確認をしてもらった。 オッと、ぜんぜん痛く無い。不思議なものですね。もうすっかり治ったような感じです、といった。

 

 当院では提鍼という診察器がある。この提鍼を使うと虚の場所も、実の場所も、ピンポイントで分かります。ぎっくり腰といっても微妙に治療点が違っていることがありますから、確実に治療点をつかむには提鍼が必要と思います。

 

 この提鍼の作り方や使い方も、当院の「鍼灸を学ぶ」ホームページに載っていますから、ぜひ提鍼を使ってぎっくり腰を治してください。なお、分からないことがありましたら、メールで問い合わせてください。出来るだけの回答はさせて頂きます。

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