臨床例

喉に球がつかえる 太淵2 2017.09.22

 

喉に球がツカエル 

 

臨床例 女性 56歳 喉に球がツカエル
 
 3日前から、喉の具合がおかしくなり、球のようなものが喉にツカエて何時までも居座っている。食事を飲み込むたびに、その球を乗り越えなければ、食物が喉を通らない。こんな事になったのは初めてなので、何か悪い病気にでも罹ったのではないかと心配している。

 

診察

 

 喉に提鍼を当てて、患部の虚実を検査してみた。喉の正中線上を5等分して下から5分の2のところに実の反応が出ていた。

 

 ここに出る実の反応は、咳、喉のつかえ、喉の痛み、喘息、喉の違和感、などの時よく出てくる反応であります。反応は実の場合が多いようであります。

 

 原因は風邪を引いたときに、ウイルスの邪が喉に入り込み、そこで炎症を起こしたのが原因であります。治療はまだ、風邪のウイルスが残っている場合は、本治法は経金穴を使い、邪の処理をして風邪を治します。

 

 喉の正中線上、下から5分の2の所は、手の肺経2行線上の反応であります。そこからウエーブで前腕内側に飛び、前腕内側の太淵2が治療点となります。

 

治療

 

 標治法の太淵2は実の反応ですから、前腕内側の太淵穴2に印を付け、鍼先で31回ほどさすって実の反応を取り除いた。実の反応が完全に取れたのを提鍼で確認した。

 

 風邪引きの反応も残っていたので、肺肝相克で経金穴を使い、知熱灸で補ったのち、邪の処理をして、風邪引きの症状を治療した。

 

 どうですか、喉の具合は? 患者さん、つばを何回も飲み込んで確認していたが、球ころのようなツカエは無くなっていた。鍼灸はすごいですね。1度で喉の症状が無くなりました。後は症状が残っていたら来てもらうことにした。

 

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