臨床例

胸の締め付けと息苦しさ 2020.03.27

胸の締め付けと息苦しさ

 

臨床例 患者 男性 52歳 胸の締め付けと息苦しさ

 

症状

 

 3年ほど前から胸の締め付けが気になりだした。その後しだいに息苦しさも加味されて、最近では寝ていても胸の締め付けが気になり、熟睡できない。胸の締め付けが気になって寝つきも悪く、眠りも浅い。

 

診察

 

 胸の締め付けが虚の反応か? 実の反応か? を確かめる為、胸に2粒のマグレバンを貼り、他の部位(腹部、腰部、喉部、)と比較脈診して調べてみた。その結果、胸部は虚の反応が強かった。

 

 胸部は虚の反応であるから、その治療する番地は何処になるかを検査してみた。手掌と足底を比較脈診すると手掌の方が虚であった。そこで手掌の中で一番虚している番地を探した。すると手掌1-3Lに虚の反応があった。

 

 手掌からウエーブで上腕陰に飛び、そこから胸部に飛んで治療点は胸部1-3L(膻中穴)という事になった。

 

 次に、背部の虚実を調べてみた。背部に2粒のマグレバンを貼り、他の部位(腰部、臀部、頸部)と比較脈診してみた。背部も虚の反応であった。そこで手背と足背を比較すると足背の方が虚であった。

 

 そこで足背で虚となっている番地を探した。足背の3-1Kが虚の反応を示していた。そこからウエーブで大腿陽に飛び、さらに背部に飛んで治療点は背3-1K(神道穴)という事になった。

 

 治療は心臓に関係の深い、胸の1-3L(膻中穴)と背の3-1K(神道穴)で、前と後ろから挟むようにして補うと、とても効果的に心臓疾患の改善が期待できる。

 

治療

 虚の反応であるから胸1-3Lと背3-1Kに印を付け、5クールずつ知熱灸で補った。治療後、胸の締め付けはすっかり無くなり、息苦しさも無くなった。

 

 その後、1週間に2回の回数で治療をした。治療するたびに胸の締め付けは軽くなり、息苦しさもドンドン軽減されていった。今日は6回目の治療日であるが毎回、順調に胸の締め付けは軽くなっているとの報告であった。

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