突発性めまい 2020.06.08
男性 14歳 突発性めまい
症状
1か月前から、突発性のめまいが1日に5~6回起きる。頭痛やコメカミ痛もある。受験生で下を向いて勉強していると頭痛になる。うつむいた後、頭を持ち上げるとめまいもおこる。
頭痛のため、運動も出来ないし、受験勉強するにも集中出来ない。常に頭痛とコメカミ痛があるのでストレスがとても大きい。お医者さんに行っても治らなくて鍼灸院にやって来た。
診察
本治法を調べてみると、肝陰経、脾経2、腎経2、心経の順番で虚となっていた。
肝陰経と言う肝臓系統の弱りに対して、肝陽経が非常に過敏になっているといったバランスの崩れがあった。
めまいや頭痛、コメカミノ痛みなどは肝実と言って、4~5月の春になると、木の芽時と言って一斉に若葉が伸びて来るが、身体の細胞も新しいのと入れ替わる時期になる。
特に、肝臓の細胞が入れ替わると、新しい細胞は今までため込んでいた不純物に対して、活発に過敏反応を現します。これが肝実と言う症状で肝臓の陽経が、めまい、頭痛、コメカミ痛、アレルギーなどの症状を表します。
肝実に対しては足背の太衝Lに実の反応。背の5-1Kと言う治療点に実と虚の反応が現れているのでその反応を確認してから治療点とします。
治療
本治法では肝脾相克で肝木穴を使い、知熱灸で補った。めまい頭痛、コメカミ痛に対しては、太衝Lに実の反応が出ていたので接触鍼で実の反応を取り除いた。
下向いた時に頭痛が起きる。うつ向いてから起き上がる時にめまいがする等の症状は背5-1Kに実と虚の反応がある事が多い。検査すると反応が出ていたので、接触鍼をして実の反応を取り除いてから、残っていた虚の反応に対して知熱灸をした。
治療後は症状がすっかり無くなっていた。2回目、3日後に来院して言うのには突発性のめまいは1日に2回ぐらいに減った。コメカミの痛み、頭痛はほとんど無くなった。勉強していても頭痛にならないので勉強に集中出来るようになった。
検査してみるとまだ太衝Lと背5-1Kの反応が残っていたので本治法も含めて、前回と同じ治療をした。この2回の治療によって症状はすっかり無くなり、元気に学業に復帰した。