うつ病と言われる女性 2020.07.11
女性、64歳 うつ病と言われる女性
症状 自分ではうつ病ではないと思っているのだが、家族の者からうつ病だと言われてもう8年にもなる。先月にはとうとう精神病院に、強制的に1か月入院させられた。
主訴 うつ病と言われて、安定剤を1日1錠飲んでいる。肩首のコリが酷い。肩甲骨内側のコリもある。目が疲れやすい。
診察 診察室に入って来るなり水鉄砲でも発射したように喋りまくる。何かに取り付かれたような喋り方だ。喋りながらも表情は酷く暗い。精神的に何か異常を感じる。家族の者からうつ病だと言われるのも分かるような気がする。
本治法 肝脾相克、肝経陰、脾経2、腎経2、心経1、の虚が有った。
標治法 うつ病の場合は頭の弱りがある場合が多い。頭を調べてみると頭1-3Lと頭4-1Kに虚の反応があった。頭の弱りを改善してやると良く眠れるようになり頭の虚が改善される。不眠症の治療には頭への施灸と、太衝穴、手掌示指内端の鍼で対応している。
次に気持ちを安定させる為、心臓系統を強化すると気持ちの安定につながる。背3-1Kと胸1-1Lの施灸で背中と胸から心臓を挟むようにして補うと、心臓機能の強化にとても有効だ。
肩凝り、首コリ、肩甲骨内縁のコリ、など体を締め付けている症状を解きほぐす為、背4-3K、に接触鍼(肩こり)。前腕陽5-5Lに接触鍼とお灸(首コリ)。上陰谷はお灸(肩甲骨内縁のコリ)。太衝穴の接触鍼(身体全体の緊張を解きほぐす)、を使う事にした。
治療
この治療がピタリと合っていたのか、治療するたびに症状はドンドン改善された。4回目の治療の時は友達と観光旅行に行ってきた話を嬉しそうに話していた。