臨床例詳細｜丸亀市・高松市の鍼灸院は普門堂鍼灸院

臨床例　男性　４８歳、背中と腰がピリッと痛い

症状

　１週間前、鉄棒にぶら下がった時のこと、背中と腰にピリッと痛みが走った。それ以降、前屈するとピリッと痛みが走るようになった。仰向けに寝て身体を反らしてもピリッと痛む。背中を見るとハリもある。

診察

　おそらく背中に重苦しいコリを感じた為、鉄棒にぶら下がってコリを解そうとしたのだろう。　しかし、ストレッチもせずにいきなり鉄棒にぶら下がった為、背中の筋肉が引っ張られて傷が付き、細い神経が炎症を起こしたと思われる。

本治法　肝脾相克　正証　

肝経陰が一番の虚、脾経２が２番目、腎経２が３番目、心経１が４番目の虚であった。肝木穴を使って男性であるから左から心経と脾経２．右から肝経陰、腎経２を知熱灸で補う事にする。

標治法　肝経陰が一番の虚であるから、その陽経である肝経陽（足背拇指）に実の反応あると推測して探してみると足背５－１Ｋに実と虚の反応があった。そこからウエーブで背中に飛び治療点を背５－１Ｋとする。

　　　　肝経陽の治療点は身体を前屈した時に痛みが走るのが特徴です。

　　　　次に、脾経２の陽経である、胃経（足背示指）にも実の反応があるとみて探してみると、足背４－１Ｋに実の反応があった。そこからウエーブで背中に飛び背４－１Ｋを治療点とした。この胃経の治療点は背中を反らす時に痛みが走るのが特徴です。背中のハリも背５₋１Ｋと背４－１Ｋの治療で取れると思われる。

治療        本治法は上記の治療点に知熱灸をして補った。

標治法　背５－１Ｋは虚実の反応であるから接触鍼をして実反応が取れてから、残っている虚の反応に対して知熱灸をして補った。

　            背４－１Ｋは実の反応であるから接触鍼だけをして実の反応を取り除いた。

治療後　症状がどうなったか聞いてみると前屈、後屈のピリッとくる痛みは８割がた良くなったが、前屈すると腰の両側にまだ痛みがあると言う。

　　　前屈すると痛いという事は肝経である。背中を探すと５－２Ｋに実と虚の反応があった。

　　　再度、背中５－２Ｋを取穴して接触鍼と知熱灸で対応した。この治療で腰の前屈、後屈、すべてのピリッとくる痛みは完全に取れた。