3年間続く、眩暈 2020.12.22
50代 男性
症状
3年前から眩暈が続いており、何処へ行っても治らない。最近ではベットに横になるのにも頭を抱え込んで、そーっと横にならなければならない。この眩暈の為に、仕事も出来ない。
診察
眩暈の定番穴である、太衝穴、背5-1Kなどにも反応が出ていた。しかし、この定番穴なら3年間も眩暈が止まらないと言うのはおかしい。どんな酷い眩暈でも一定の期間が過ぎると良くなることが多い。
そこで定番穴以外で眩暈に関係している所は無いかと考えた。脳神経で延髄は平衡感覚にも神経を出している。もしかして、延髄の弱りがあるのではないかと考えた。
延髄を補うには唖門穴がよく効くのではないか。そこで亜門穴に4粒の提鍼を当て、虚の反応を調べてみると、明らかに虚の反応が出ている。そこで治療点は太衝穴、背5-1K、唖門穴の3点に絞って治療することにした。
治療
太衝穴は実の反応であるから接触鍼をした。背5-1Kは実と虚の反応であるから接触鍼をしてから、残っている虚の反応に対して知熱強で補った。唖門穴は虚の反応であったので知熱灸で虚の反応が無くなるまで施灸した。
このような治療を5回ほど行った結果、さしもの眩暈もほとんだ改善されて、今では寝て起き上がる時、少しふらっとする程度までになった。
考察
今までの太衝穴、背5-1Kに、延髄という脳神経に関係している亜門穴を治療点に加えたことが、3年間続いた眩暈を解消するのに役立ったものと思われる。。