臨床例

右肩がダルイ 2021.01.05


臨床例 女性、38歳、右肩がダルイ

 

症状

 仕事が忙しく、腕を使う仕事で1日中、腕を酷使している為、仕事が終わりヤレヤレと一服するときに、右肩の付け根に重ダルイ、やりきれないような不快感がある。腕の使い過ぎは分かるのだが、鍼灸で何とかならないものか?という事で来院してきた。

 

診察

 右肩を提鍼で虚実の検査をすると、右肩全体に虚の反応が出ていた。陰経と陽経を比較すると陰経の方が、より虚の反応が強かった。そこで上腕陰の何処かに治療点が有るに違いないと思った。

 

 その治療点の番地を探すため、右手掌で虚の反応がある所を探すと、右手掌3-1Kに虚の反応があった。そこで左手掌と比較すると左手掌の3-1Kの方がより虚の反応であった。そこからウエーブで左上腕陰に飛び治療点を左上腕陰3-1Kとした。右肩のダルサを左肩で治療することになる。

 

 この症状は肩の使い過ぎで腋の下にコリが蓄積して、血流が悪くなると起きる現象である。このような症状は50肩の夜間痛などの時にも同じような現象が起きる。肩全体に違和感がある時には腋下のコリを疑ってみるのも良い。

 

治療

 左肩の上腕陰3-1Kに印を付け、虚の反応であるから知熱灸で虚の反応が無くなるまで施灸をした。虚の反応が無くなったので、腕の曲げ伸ばしや、肩の回転をして右肩のダルサを確認して貰った。

 

 右肩の上げ下ろし、回転、などで肩の具合を確認して貰ったところ、ずいぶん軽くなっているとの返事であった。 これは腋下のコリにより血流が悪くなっている現象であるから、反対側の腋下を取穴して知熱灸でコリを取り除くと、症状は解消する。

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