喉に玉が詰まったような感じがする 2021.03.04
臨床例 女性 38歳 喉に玉が詰まったような感じがする
症状
1年前から、喉に玉が詰まったような感じがするそうだ。物を食べると下に降りる感じがするのだが、すぐにまた喉に詰まったような感じがする。癌にでもなったのかと思い、お医者さんで検査して貰ったが異常がない。
診察
喉に玉が詰まったような感じがする感覚は時々見受けられる。これは実の症状で、風邪ひき等の時ウイルスが喉に入り込み、ここで炎症を起こす。それに生体反応でウイルスを追い出した時に2度と入らせない為、防御的な実の反応を構築する。
いわば喉に出来た防衛反応であって、癌のような特別なものではない。まず、虚別判別棒を喉に当て、実の反応が何処に出来ているかを検査する。喉仏の下の方に実の反応があった。正中線上であるから番地としては喉の4-1K辺りとなる。
ノドと前腕陰とは、密接な関係にあるので、喉と前腕陰を比較脈診してみた。前腕陰の方に実の反応が強く出ていた。そこで、治療点を太淵2(前腕陰4-1K)とした、ここは肺の2行線で橈側手根屈筋の橈側側に取穴する。
治療
実の反応であるから、太淵2(前腕陰4-1K)に印を付け、接触鍼で実の反応が無くなるまで31回ほど擦った。実の反応が完全に無くなったのを確認した。それから、唾を飲み込んでみて下さい。玉が詰まったような感じはどうなりましたか?
何回か唾を飲み込んでみたが、現在は何の異常も無く唾が呑み込めると言った。この患者さん3回の治療で完治している。
喉の患部の虚実を確認して、喉と関連の深い前腕陰と比較すると、前腕陰に実の反応が強い事を確認したら、治療点は前腕陰という事になる。患部は正中線上にあるから、前腕陰の治療点は左右に取る事になる。
喉の患部の番地を確認したら咽喉4-1Kであったから、前腕陰の治療点も太淵2(前腕陰4-1K)ということになり、そこに接触鍼をして改善した。