お尻のオデキ 2021.03.15
臨床例 女性 18歳 お尻のオデキ
症状
生理の前になると必ずお尻に10円玉くらいのオデキが出来る。座るとちょうど椅子に当たって痛くて困る。生理が終わると自然に無くなる。このようなことが毎月起きるので何とかして貰いたい。
診察
臀部のオデキは虚の反応であった。左右の臀部に出来ていた。足の甲で虚の反応がある所を提鍼で探した。足背3-3Lに虚の反応があった。そこからウエーブで治療点に飛ぶ、足背―下腿陽―大腿陽―腰部がウエーブのルートである。
その中から虚の反応が強い所を比較脈診すると、下腿陽が一番虚の反応が強かった。そこで治療点を下腿陽3-3Lとした。臀部と下腿陽は密接な関係にあり臀部の治療点として、下腿陽を使う事は良くある。
治療
下腿陽3-3Lに印を付け、虚の反応であるから知熱灸で虚の反応が無くなるまで、左右とも5壮ずつ補った。治療後、座ってもらい、臀部の痛みを確認して貰った。ほとんど痛みが無くなっていると言って驚いた。
下腿陽3-3Lは胆経上にありますから、肝経と密接な関係にあります。本治法では肝脾相剋で肝木穴を使い補いました。標治法としては上記の下腿陽3-3Lに加えて、左期門穴Lと右日月穴Lを補っています。
このように肝経と共に胆経を補う事でよりスムーズにオデキの治療が効果を発揮します。もともとが、お菓子や食品添加物の入った食品を多く取る事によって、腸内の悪玉菌が増え、毒素が吸収されています。
それを肝臓が解毒作用をする段階で疲れ果て、毒素が臀部に流れることによりオデキが出来たものと思われます。治療も完璧にする為には、食生活からの改善が必要となります。
この患者さんはお母さんも当治療院に通ってくれているので、一緒に来ている。4回目に来院した時の報告では、前回の治療後、お尻のオデキが弾けて膿が出たそうです。その後、お尻のオデキは今のところ出ていないとのこと、次回の生理まで様子を見てくださいと伝えました。