口内炎 舌が痛い 2012.04.19
口内炎 舌が痛い
舌に出来る口内炎とほっぺたや歯茎に出来るものとがある。同じ口内炎でも出る場所によって治療点は変わってきます。
口内炎はなぜ出来るかと言うと、その多くが風邪ひきに関係しています。風邪の菌が胃から大腸に達すると、そこで腸内細菌の変化が起こります。
その為、腸で吸収される栄養素が阻害されます。それによって口腔内の免疫力が低下、口内細菌が弱いところで繁殖して口内炎となります。
これが一般的な口内炎で主にホッペタや歯茎にできます。ところが舌に出来る口内炎はちょっと違います。
舌に出来る口内炎も、風邪ひきが関係していますが、風邪の菌が体内に入り込むと、肝臓が、風邪の菌をやっつけるために戦います。この戦争で風邪の菌は死滅するのですが、肝臓も被害をこうむります。
肝臓は再生能力が旺盛で、被害をこうむっても、風邪ひきが治れば数日で元の肝臓に戻ります。
しかし、肝臓が被害をこうむった時には、心臓も一時的に弱ります。心臓と舌は関係が深く、心臓が弱れば舌の味覚がなくなったり、口内炎が出来たりします。その為、舌の免疫力が低下して口内菌が繁殖、舌の先や外側に口内炎が出来ます。
鍼灸治療
27歳、女性、舌に出来る口内炎がかなりひつこい、しかもいくつも出来ている.大きなのは1㎝近くもあり、痛くて物が食べられない。しゃべるのもおっくうだ。
本治法 脾肝相克 経金穴を使う 右から商丘、霊道、に知熱灸。
左から中封、復溜、に知熱灸。
標治法 右通里――左大衝 の奇経反応に対して知熱灸。
神道、期門、日月、三陰交、然谷、曲池、裏内庭、に知熱灸。
ポイントは右通里――左大衝の奇経反応をよく補うこと。
それと神道の知熱灸が大切になります。
また、神道、通里、霊道、は心経の治療点で心臓を強めます。
期門、日月、太衝、中封、は肝経の治療点で肝臓を強めます。
この患者さん週3回の治療で、4回来て完治しました。