産後うつ 女性、初産、31歳 2021.11.25
出産後、1カ月~3カ月以内に発症する事が多い。妊婦の3%程が産後うつになる可能性が高い。殆どは改善するが、時々重度になる。症状としては①涙もろくなる、②夜眠れなくなる,③食欲不振、④強い不安を感じる。
原因
食生活に置いて、食品添加物、化学合成肥料、化学薬品、農薬、酸化した油、乳製品、甘いお菓子、などがスーパーで売られている食品の8割までに含まれている現状です。
それらの食品を知らず知らずのうちに体内に取り込んでいると、腸の中で悪玉菌が増えてきます。しかし、若いうちは生命力が強く、それらの悪い食品の毒素を肝臓が排除してくれます。排除しきれない毒素は血流にのって全身の細胞に運ばれます。
全身の70兆の細胞内には排除しきれなかったゴミの様な不純物が蓄積されているのです。産後で体力が極端に落ち込んだ時に、70兆の細胞内に蓄積されているゴミが災いして、産後のホルモンの乱れ、育児に対する不安や、環境変化に伴うストレスに対応できなくなった時、産後うつとなって現れます。
第1子で産後うつを経験した妊婦さんは、第2子を出産した後も産後うつになる可能性が高いのも、食生活での悪い食品を取っている習慣が影響しているのです。それを無くすには徹底して、良い食品を取る習慣に切り替える事です。
症状 産後3カ月頃、テレビで環境汚染の報道を聞いている時に、とても怖い感覚になった。その画像が頭の前頭部に張り付いたようになり、1日中離れなくなった。
毎日同じ怖さを感じるし、一時も自分の頭から離れてくれない。その為、眠れなくなり、涙もろく、食欲も無くなる、特に強い不安感を感じるのがたまらない。出産後、6カ月経ってから普門堂鍼灸院に来院した。
診察
本治法は脾腎相克 強い不安感は腎経の弱り。夜眠れないのは腎経の子午関係にある大腸経から頭に飛び、頭4-1Kが治療点となる。脾経1の子午関係にある三焦経1から頭に飛び、頭1-2Lも不眠治療点として取穴する。
強い不安感は腎経の弱りであるから、膀胱経1から腰に飛び腰1-1Lと腰1-3K,腰3-1K、陰谷穴、を治療点として腎経の弱りを徹底的に改善する治療点を選び取穴した。
食欲不振には、身体の中心部にあるへそLを治療点とした。そして胃経を強化して食欲を高める為、足3里Lも治療点とした。涙もろくなるのは心臓系統の弱りも関係するので、胸の膻中穴、背の3-1Kを取穴した。
治療
上記治療点に虚の反応点には知熱灸を実の反応点には鍼をした。治療をするとその場では不安感も恐怖感も無くなり正常な状態に戻った。しかし、翌日になると同じような感覚が起きて来た。
3カ月後は京都へ帰らなくてはいけないため、治療は最初の3週間は週3回来てもらい治療をした。ダンダン食欲も改善して、眠れるようになって来た。3カ月は完全に治るまで掛かるよと言っていたのだが、2か月で東京に帰る事になったので、今月中に治してくれという事になった。
そこで翌月も週3回の治療をした。約2か月の治療で食欲は完全に回復、睡眠も8時間ほど寝ることが出来るようになった。不安感は普段は無いのだが、ふとした時に、たまに出る事があると言う。
抗不安剤1錠を飲んでいるので、やめるように言ったが、これだけは止められないと言う。一応、かなり改善されて、京都へ帰って行った。