臨床例詳細｜丸亀市・高松市の鍼灸院は普門堂鍼灸院

臨床例　女性　53歳、ホットフラッシュ

　症状、

　自動車で運転中に突然、胸がドキドキして、頭や顔がカーっと熱くなり、息が苦しくなる。道路わきに車を止め、しばらく安静にしていると何とか収まって来る。こんな事が一日に何回も起きるので、車の運転が不安になる。

　診察

　更年期症状の一つで、ホルモンバランスが50歳前後で変化する事によって起きるホルモン系の一時的な不具合が関係していると言われている。東洋医学では身体の前後を流れる督脈と任脈の弱りが関係していると診ている。

　特に、任脈は身体の前で正中線上を流れているので、喉の甲状腺から、胸全般、腹は特に下腹部に影響を与えているようだ。この為、甲状腺、胸腺、腎臓系のホルモンにも関係しているようだ。

　私は更年期症状やホットフラッシュなどを訴える患者さんには、督脈と任脈を検査して虚の反応があれば必ず使う事にしている。この患者さんも督脈と任脈に虚の反応が現れていた。

　任脈には右手中指内端――左足照海を取穴した。督脈には左手小指外端――右失眠穴（足背小指1－1K）を取穴して任脈と督脈の治療点とした。この左右交差して取穴するとよく効く。左右どちらにするかは提鍼で検査する。

　治療

　督脈、任脈に印を付け知熱灸で補った。虚の反応が無くなったので、身体の状態は如何ですか？　と聞いてみた。

　今は何ともないのですが、何かスッキリしたような感覚はあります、と言う。

ホットフラッシュは突然来るので、その時になってみないと分からない。次回、1週間後に来院する予約をしてもらって終わった。

　次回に来た時に聞いてみると、今週は全くなかったという回答であった。