臨床例

膝関節痛 2010.04.16

膝関節痛

 

症状

 

63歳、男性、

 

 1か月前から左ひざが痛くなりだした。そのうちに治るだろうと、甘く考えていたのだが、だんだん痛くなって5日前には立ち上がることも出来なくなってしまった。

 

 

 じっとしていても疼いて、気分が悪い。病院に行って診察してもらった。これは手術しか方法はないです。と先生に言われた。

 

 

 この痛みでこれからの一生を送ることを考えると、絶望的な気持ちになった。考えた挙句、手術することにした。同意書に署名して、手術の日取りを決めた。

 

 

 翌日、もう一度よく考えてみた。手術をすることは、できる事ならしたくない。インターネットでどこか膝関節症を治す治療院はないかと調べてみた。

 

 

 たまたま、当院のホームページが見つかり、そこに膝関節症の治験例が載っているのを読んで、これだと感じて当院を訪れたのである。

 

 

膝関節痛とは

 

 

 一番多いのは、膝の内側に痛みが走る症状です。これは膝の内側が過敏になって痛みが発生しています。

 

 

 鍼灸ではこの痛みがどこから来ているのかを調べます。膝が悪いから膝が病気の原因と決めつけるような治療はしません。

 

 

 自動車のブレーキが利かなくなった場合、修理屋さんはブレーキぺタル、から油圧、電気配線、ブレーキ系統、ブレーキドラム。のどこに原因があるかを調べ上げます。

 

 

 鍼灸もこれと同じです。膝関節内側は肝経という経絡か通っているのです。これは肝臓に関係する通り道です。足の先から始まって膝、そ頸部、腹部、肝臓、胸にまで、その通り道があります。

 

 その通り道のどこが悪くなって膝関節に、過敏な激痛が来るのだろうと考えて調べます。

 

 

 普通、膝関節内側の痛みは腹部にその治療点がある場合が多いのです。この患者さんの場合も腹部に2か所ばかり治療するところがありました。

 

 

 治療が終わり、立ち上がって歩いてもらいました。今までの痛みがはっきりと少なくなっているのが良く分かるといいます。

 

 

 この患者さん5回の治療で、完治しました。膝関節痛といっても、急に痛くなった場合は、治るのも急に治るものなのです。慢性の経過をたどって痛くなった場合は、治るのも手間がかかる場合が多くなります。

 

 

 この患者さんのように痛くなって辛抱できなくなっても、急に痛くなった場合は、あわてずにじっくりと治療法を考える事が大切です。手術しかないといわれて手術してしまうと、もう元のような足には帰れません。

 

 

 鍼灸治療

 

本治法  脾腎相克 左から間使、商丘、右から復溜、経渠、に知熱灸をする。

 

     風邪ひきの反応があったので、左外関、豊隆、右飛陽、偏歴、に鍼。

 

 

標治法  神闕、左右の三陰交、左右然谷、太椎に知熱灸をする。

 

 

     腹部の巨闕、上脘、の1センチ右よりに接触鍼をして実邪を取り除      

 

     き、その後、知熱灸をして補う。 ポイント1

 

 

     腹部の建里、石関に接触鍼をして実邪を取り除き、その後、知熱灸をして補う。          ポイント2 

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