眼の疲れ 2010.03.23
原因
目と肝臓は大変密接な関係にあります。目が疲れているときは肝臓が疲れている場合が多いのです。目の病には2通りの症状があります。
1つは、目の奥が痛い,視野が狭くなった、近眼になった、緑内障になった、目の周りが引きつる。などは肝臓系統が興奮して怒り出したときの症状です。ビールを飲みながら、肉、油濃い食べ物、などを腹いっぱい食べると、内蔵は大変な作業をさせられます。大腸の中は37度の高温状態ですから、食物が入ってくるとすぐに消化吸収作業を完了させなければなりません。高温ですからそのまま放置していると腐ってしまいます。疲れていても、眠くても、休みたくても、やるだけのことはやってしまわなければ生命にかかわります。消化吸収作業が終わると内臓はもうくたくたです。このような生活が毎日続くと目の症状はもとより、糖尿病,脳卒中、癌、心臓病が待っています。
2つめは、目がしょぼしょぼする、疲れる、ぼやけてくる、見えずらい、涙が出る、目が乾く、などの症状です。これは肝臓系統が弱ってきた症状です。40台、50台の人でも若いころ酒を飲みすぎたとか、過食、間食、タバコが過ぎた人に起きます。弱ってきたのと、悪くなったのとは区別してください。使いすぎて弱っているだけです。生活を改めて、大切に使うと長生きできます。
一般的な治療法
肉、脂っこい食べ物、過食、間食、夜食は内臓に負担がかかります。酒類はほどほどにしましょう。野菜、海草、穀物、などを主体にして、玄米、ゴマ、納豆、豆類、小魚、小エビ等、頭から尻尾まで全体を食べられる食物は健康の元です。
運動は健康の基本です。長生きしている元気な周りの人を見てください。運動を必ずしているか、忙しく働いている人が多いことでしょう。筋肉の増強、心臓の強化、脳の健全化、血流の正常化などなどいいこと尽くめです。目の病だからと言って目だけを考えてはいけません、根本的に治そうと思ったら、生活から変えてゆく事が、目の病だけでなく、総ての健康に役立ちます。
治療例
00さん 女性 33歳 初診平成16年12月27日
眼が疲れやすく、眼の付け根や眉の付け根を押さえてやると、痛くて気持ちがよい、しばらく押していると少しは楽になる。パソコンの仕事をしているので、仕事中たびたび指圧しているが、このような症状は何とかならないものですかといって来院。
鍼灸治療
本治法
肺肝相克 右から肺経、脾経、左から肝経、腎経の各経金穴を補う。この人の場合風邪も引いているので、よけい眼の疲れが強くなったものと思われる。陽経にある邪の処理をする。風邪のウイルスが身体の表陽部に入っており身体がウイルスを中に入れないように表陽部で戦っている状態ですから鍼で邪を取ってやる事が大切になる。
漂治法
奇経治療の右合谷ー左陥谷に知熱灸をする。これは顔面の病にとてもよく効く特効穴で奇経反応があるときに使うと眼がすっきりします。二間穴の知熱灸 これも眼にとっての特効穴です。左右の二間穴を使います。太椎と胸椎1,2,3、の椎間に知熱灸これは根本に風邪ひきがあるので風邪を治すことが大切になります。肝臓の機能増進を目的に、左右の期門穴、日月穴、を知熱灸で補った。
経過
風邪引きの治療と、眼の特効穴治療で施術を終わった段階で眼の疲れはなくなり、目頭や眉の付け根を押さえても痛くないと喜んでいた。このような治療を5回行って完治した。年が明けて1月5日に来院した時には目の方はもう何ともないとのことだった。