鍼灸治療は宝の山 2014.11.26
鍼灸は宝の山
鍼灸が宝の山といっても、信用する人は少ないかもしれない。だが、鍼灸のすごさを、本当に知る人にとっては、当たり前の話である。
鍼灸の中身が、あまりにも複雑であった為、経絡治療という、すばらしい伝統があるにもかかわらず、それを生かすことが出来なかった過去がある。
普門堂鍼灸院では、提鍼による脈診、経脈絡脈図、子午、ウエーブ、井栄愈経合の判定、本治法の判定、標治法の決定手順、などを開発した。
経絡治療に欠かせない重要な法則がそろっている。古典で示された鍼灸の原点が、明るい太陽の元で分かりやすく、解明されたようなものです。
これを使いこなせれば、誰でも鍼灸によって、宝の山を手に入れることが出来る。人間の病気を健康に導くお手伝いが出来るのです。
鍼灸は、超自然療法。
鍼灸は、超自然療法といっても過言ではないでしょう。特に普門堂の鍼灸治療は、鍼を体内に差し込まずに、体表を鍼先でナデルだけです。
患者さんは、鍼をしていても、全く気がつかない人も大勢いるくらいです。赤ちゃんや幼児でも笑いながら、喜んで受けてくれます。
お灸は知熱灸といって皮膚から1,5cm離して、あぶるようにして熱を伝えます。熱くなったらハイと返事をしてもらい、次の治療点に移ります。
これは爪で体表を掻いたり、お風呂に入って熱を体内に取り込むのと同じで、人間が日常、当たり前にやっていることです。それではなぜ、そのような事で、治療が出来るのでしょうか?
それは高度な治療体系を元として、必要な場所を、必要な刺激で、操作することによって、医療としての効果を最大限に引き出しているからです。
シンプルな診察
鍼灸は、患者さんの訴える症状と脈診から、患者さんの持っている弱い経絡や、治療点を、短時間で(約10分)知ることが出来ます。
症状というのは、患者さんの身体が現している信号です。ベテランの鍼灸師になると、その症状を聞くだけで、患者さんの弱い経絡や、治療する場所が、ほぼ分かります。
さらに、提鍼を必要な穴に当て、脈診をすると、患者さんの脈が強く打ったり、弱くなったりして、はっきりと必要な治療点を確認することが出来るのです。
診察が、簡単で、早く、安く、体に負担がかからず、正確、であるということは、一見、安っぽく聞こえます。
ところが、この無駄を徹底的に取り除いた、シンプルな診察こそ、最高の価値があるのです。
このシンプルな診察には、もうひとつ重要な要素があります。人間の身体は外部の条件によって、毎日変化しています。
肩こりでも、寒いときの肩こり、暑いときの肩こり、生理中の肩こり、過労になったときの肩こり、食べ過ぎの肩こり、全て治療点が違ってきます。
その時々の肩こりが、シンプルな診察によって、正確に判断され、適切な治療が行われるのです。オーダーメイドの治療法といえるでしょう。
鍼灸は即効性がある。
鍼灸治療は長く治療しないと、効き目がないと思っている人が多くいます。
しかし、本当の鍼灸治療は即効性が特徴なのです。
前にも書いたように、わずかな刺激の鍼と、暖めるだけのお灸です。いくら適材適所への治療でも、刺激量が少なすぎます。
効果を最大限引き出さないと、その治療は長続きしません。治療場所は最とも有効な箇所を選び、適切な刺激を与えます。
この治療によって、効果は最大限引き出せます。もちろん即効性は欠かせない条件になります。当院では、治療終了後、全ての症状が改善されているか確認しています。
その確認の意味は、治療点が合っているか、刺激は適切であったのか、間違った治療点を選択していないか、などの判断材料になるからです。
鍼灸師は、鍼灸の良さを分かっていない人が多い。
鍼灸は宝の山という題名でも分かるように、鍼灸治療の中には、宝物がザクザクと埋蔵している宝庫なのです。
古典を基にした経絡治療の中にこそ宝物があるのですが、経絡治療は難解すぎると敬遠され、手っ取り早い、電気鍼、中国鍼、などに転向する鍼灸師があまりにも多くいます。
痛みやスポーツをしている人には効果がありますが、本当の意味での鍼灸治療はモットモット豊かな、幅広いものであることを、理解されていません。
本当の鍼灸治療は、うつ病、リウマチ、風邪引き、心臓病、更年期障害、糖尿病、など全ての病気に適応する能力に長けています。もちろん、肩こり、腰痛、ぎっくり腰、50肩、などは当たり前の治療です。
鍼灸師の免許を取った学生、10人のうち9人が、電気鍼、中国鍼、の方へ進むと聞いています。これではあまりにも、もったいない事です。
鍼灸学校の生徒は、免許を取っても迷っている。
免許を取ったのだが、どうやって治療したらよいか、全く分からない。全国にある多くのセミナーに通っても、いまいちピンとこない。
鍼灸治療で繁盛している先生の所で修行したいのだが、そのような先生は、ネットで調べてもナカナカ見つからない。
やむなく接骨院や病院に就職して、マッサージをしている人がいる。なんとしても、鍼灸治療がやりたくて、思い切って開業してみたが、治療法が分からない為、廃業に追い込まれる人も多い。
鍼灸治療は宝の山を前にして、鍼灸師の学生は、本当に気の毒な存在になっている。ここのところを何とかしなければ、鍼灸治療の未来は開けないだろう。
薬漬の日本、これを変えなくてはならない。
うつ病や統合失調症をはじめとして、薬漬けで苦しんでいる患者さんは何万人もいる。病気になるとお医者様、医者は薬を投与することが常道になっています。
日本中、薬漬けの患者さんで溢れ返っている。薬の副作用による薬害、慢性的な疾患へ移行、国の財政負担の増加、患者さんの苦しみ、薬漬けは多くの弊害をもたらせています。
政府もお医者さんも、この薬漬けの社会をなんとか、変えたいと思っている人は沢山います。しかし、医療という特殊技術の前に、なすすべも無く、黙認している現状があります。
民間療法といわれる、あらゆる手技療法や、運動、サプリメント、が大流行になっているのは、国民の多くが、薬に頼ることへの警戒感が増大している証拠であります。
人類の健康に取って、鍼灸は夢のような貢献が出来る。
上記にも書いたように、鍼灸治療は超自然療法であります。その上、短時間のシンプルな診察、誰でも安心して受けられる治療、簡単ではあるが即効性に富んでいる。
このような安心、安全な治療が鍼灸治療であります。ただ、難点は一人ひとりに対応する、オーダーメイドの治療法なので、一人の治療師が、1日にせいぜい8人くらいしか、治療が出来ません。
鍼灸治療が宝の山であるにもかかわらず、現在は多くの鍼灸師が路頭に迷っている。この人たちが全員、本当の意味での鍼灸治療に目覚めたときには、多くの人たちにとって、夢のような貢献が出来ることだろう。
鍼灸治療を志している学生は、鍼灸がとてつもなく、すばらしい医療であることを知って頂きたい。そして多くの苦しんでいる患者さんを、その苦しみから救ってあげて欲しい。
鍼灸治療が宝の山であることを信じて、鍼灸師や学生は、古典に基づく鍼灸術を会得して欲しい。必ず輝かしい未来が待っています。