鍼の作用と効用 2013.09.09
鍼の作用と効用
鍼の効用として最も重要なのは、痛みを取り去る効果がある。ぎっくり腰、寝違い、頭痛、50肩、腕の痛み、などなど痛みに関しては、鍼の独壇場だ。
特にアレルギー性の疾患に対しては、効果抜群である。ただ、患部だけに治療するのでは全く効果がない。
どの経絡が、過敏な反応を起こしているか、ちゃんと見定めて、そこに鍼をする必要がある。
身体には気の流れがあり、気のおかげで、活発な活動が出来るのである。一部の気が邪気に侵され、過敏反応を起こしていると、その道筋に沿って、アレルギー反応が起きる。
気は体表を流れる、気体のようなもので、鍼を浅く刺すと、風船から空気が漏れるように、気もスーッと漏れます。
この時に邪気も、漏れてアレルギー反応や、痛み反応が取り除かれるのです。その為、わざわざ体表に鍼を刺すのです。
この痛みを取る作用が、独特の効果を上げる為、鍼を刺すことに専念している鍼灸師もいます。
しかし、鍼は邪気を取り除けば、それ以上、鍼をする必要はありません。鍼をやり過ぎると身体がだるくなり、元気まで無くなります。
気は夜、寝ている間に補充され、朝は気が充実しているので、無茶な鍼を刺さなければ問題はないのですが、必要以上の鍼をすることは慎まなければなりません。
どこの経絡が変動しているかを確認して、邪気のある経絡に、必要最低限の鍼をして邪気だけを取り除く事が大切です。
また、ぎっくり腰などにしても、患部に鍼をしても、そう簡単に治るものではありません。
これもどこの経が変動しているかを確認して、その経絡の最も強く変動を起こしている場所に鍼をする必要があります。
普門堂鍼灸院では、変動している経絡の把握、経絡の中でも特に強い反応を起こしている場所の特定、鍼刺激の量、反応がなくなったことの確認、など治療の始めから終わりまで、はっきりと掴む事が出来ます。
その為、ぎっくり腰などの場合、軽いもので1回の治療で完了。重い人でも3回も通えば、治療が完了しています。
鍼は痛みを取る効果が高い為、痛いところに見境なく、鍼を刺す鍼灸師もいますが、そんなことでは世間に対する鍼治療の信用を落とすことになります。
鍼灸の優秀性を正しく把握して、患者さん一人一人を、完全治癒に導くようにしたいものです。