本治法とは 2017.03.14
本治法とは
* 本治法は身体の弱っている経絡と、部位(頭、胸、腹、喉、陰部、脳)などを選定して、体の変調を整える手法であると考えられる。
* 証は、肺肝相克の場合、脾経、肺経、肝経、腎経などの、弱っている経絡、4経がお互い協力して、体調の不良を整える作業をする。
* 5行は、井、栄、兪、経、合、腎水、の治療点と治療部位を示すものである。
* 治療点
*井木穴は手足の先端にあり、取穴は全て手足の先端に取る。
*栄火穴は、下腿陰の足首寄りや、前腕陰の手首寄りに取穴する。
*兪土穴は、手足3L線の絡脈に取る。
*経金穴は手首寄り、足首寄りに取穴する。
*合水穴は下腿陰の膝寄りに取穴する、前腕陰では肘寄りに取穴する。
*腎水穴は大腿陰の膝寄りに取穴する、上腕陰では肘寄りに取穴する。
* 治療部位
*井木穴が、脳内の異常を修復する。
*栄火穴は、胸や背中の異常を修復する。
*兪土穴は、腹や腰の異常を修復する。
*経金穴は顔面や頭の異常を修復する。
*合水穴は、喉や後頚部の異常を修復する。
*腎水穴は、陰部や臀部の異常を修復する。
* 5行の選定
*井木穴は手の小指内側の経脈に虚の反応あり。
*栄火穴は足示指内側の経脈に虚の反応あり。
*兪土穴は手中指内側の経脈に虚の反応あり。
*経金穴は手母指内側の経脈に虚の反応あり。
*合水穴は足中指内側の経脈に虚の反応あり。
*腎水穴は足薬指内側の経脈に虚の反応あり。
* 役割
*井木穴は脳内の異変に対して修復する役割がある。脳梗塞後遺症、子供の発達障害、統合失調症、痴呆症、など脳に異常があると思われる疾患に対して、手小指内側の経脈に、虚の反応がある場合、井木穴を使う。
*栄火穴は胸や背中の異変に対して修復する役割がある。肺結核、心臓病、胸の弱り、背中の弱り、など胸や背中に異常があると思われる疾患に対して、足示指内側の経脈に虚の反応ある場合、栄火穴を使う。
*兪土穴は腹や腰の弱りに対して修復する役割がある。胃の弱り、内臓の弱り、腸の弱り、腰の弱り、など腹や腰に異常があると思われる疾患に対して、手中指内側の経脈に虚の反応がある場合、兪土穴を使う。
*経金穴は顔面や頭の異変に対して修復する役割がある。鼻水、くしゃみ、頭痛、鼻奥の痛み、など風邪ひきによる異常があると思われる疾患に対して、手母指内側の経脈に虚の反応がある場合、経金穴を使う。
*合水穴は喉や後頚部の弱りに対して修復する役割がある。喉の腫れ、声が出ない、喉の冷え、後頚部の冷え、など喉や後頚部に異常があると思われる疾患に対して、足中指内側の経脈に虚の反応がある場合、合水穴を使う。
*腎水穴は陰部や臀部の弱りに対して修復する役割がある。尿が出ない、小便の回数が多い、臀部が冷える、臀部が疲れやすい、など陰部と臀部に異常のあると思われる疾患に対して、足薬指内側の経脈に虚の反応がある場合、腎水穴を使う。
本治法は上記のように、特定の部位に疾患がある場合、それに応じて5行を使い分け、効率的に病の部位を強化する手法と言える。
標治法は身体各部の疾患に対して、患部に的を絞って修復させる作用がある。