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年寄りの健康はお尻を鍛える 2016.06.03
年寄りの健康は【おしり】を鍛えること
おしりの筋肉は身体の中で最大、最強の筋肉です。いわば体の土台と言ってもよいでしょう。そのおしりの筋肉は衰えやすく、知らないうちに退化しています。
おしりの筋肉が退化すると、次のような症状が現れます。
年を取って、躓きやすくなった、バランスが悪くなった、立てっているのがつらい、腰が痛くなる、長く歩くことが出来ない、歩幅が狭くなった、腰が伸びない、前かがみになる、尿漏れがする、膝関節痛になった、O脚になってきた。等の症状が出てきたら、おしりの筋肉が衰えてきた証拠です。
手足の筋肉を鍛える運動をする人はいますが、おしりの筋肉を意識して鍛える人は少ないのです。その為、運動をしている人でも、おしりの筋肉が知らないうちに退化している人が沢山います。
おしりの大切さを知ろう
厚生労働省のデーターによると、(平成21年のデーター)
男性の平均寿命は80歳ですが、健康寿命の平均は71歳です。71歳から80歳までの9年間は要介護または寝たきりの人生です。
女性の平均寿命は87歳ですが、健康寿命の平均は74歳です。74歳から87歳までの13年間は、要介護または寝たきりの人生です。
ある時から少しづつ、トイレに行く、入浴をする、といった日常生活ですら、誰かにサポートしてもらわなくては、出来なくなるということが現実として起きてくるのです。それが寿命まで平均して、11年間も続くのです。いかがでしょうか! 考えただけでも、かなりつらいと思います。
男女合わせてみると、要介護または寝たきりの人生が、11年間もあるのです。他人のお世話になる人生が11年間もあります。ところが、おしりの筋肉を鍛えるとこの11年間が、最後まで自分の足で歩けるのです。
おしりの筋肉を鍛えれば死ぬまで自分の力で歩ける
要支援や要介護になってしまう原因は、おしりの筋肉の退化によるものです。
死ぬまで自力で歩くためには、おしり筋肉の退化をいかに防ぎ、筋力を維持し、さらには向上させていくかが問題なのです。
これが実現できれば、健康寿命と実際の寿命の差が確実に小さくなり、何歳になっても自分の思い通りの活動が出来、気持ちの良い日々を過ごすことが出来るでしょう。
大殿筋、腸腰筋(骨盤の前にある筋肉)、この2つが大切
大殿筋は、おしりの筋肉です。腸腰筋というのは骨盤の前に有って、目で見ることは出来ません。太腿を前に持ち上げるときに使う筋肉です。人間の身体は前側を腸腰筋が支え、後ろ側を大腰筋が支えることによって、骨盤を安定させ、自然に立っていられるのです。
人間はこの2つの筋肉が弱くなると、立っていることが出来なくなります。
歩くときによろめいたり、片足では立てない、安定した姿勢が保てなくなり、姿勢が崩れるとすぐに転んでしまいます。
人間の土台はおしりの筋肉です。土台がしっかりしていないと、身体全体がフラフラして安定を保てなくなります。土台がしっかりしていれば、死ぬまで自分の力で歩けます。
おしりの退化、危険度チェック
① 立てっている時、どちらかの足に重心が移っている。
② 立ったままで、靴下を片方ずつ履けない。
③ 歩いている時に何かに躓き、バランスを崩しやすい。
④ ずっと立てっているのが苦手、席があれば座りたい。
⑤ 早歩きで10分以上歩けない。
⑥ 椅子から立ち上がるときに10秒以上かけてゆっくり立ち上がれない。
⑦ 椅子に腰かけるときに10秒以上かけてゆっくり座れない。
⑧ 階段を1段飛ばしで上がれない。
⑨ 階段を駆け足で降りられない。
⑩ 長く歩くと、膝や腰に違和感や痛みを生じる。
3つ以上チェックが入った人は要注意、そのうち歩行に支障をきたします。
簡単なおしりの筋肉トレーニング
① 立ち姿勢で、片足を前後に大きく振る。上半身をまっすぐに保ち、足を延ばしたまま前後に振る。20回、両足とも。どこかに摑まってもよい。
② 足踏み、立ち姿勢で、太ももを90度まで上げる。30回。
③ 立ち姿勢で、片足を伸ばしたまま、横に挙げる。20回、両足とも。
④ 立ち姿勢で、片足の太腿を90度上げ、そのままキープ30秒、両足とも。
⑤ 立ち姿勢で、膝を少し曲げ、手は後頭部で組、上体をまっすぐに伸ばしたまま30度、前方に傾ける。そのまま50秒キープ。
上記のトレーニングは毎日行うことが肝心です。2か月目くらいから、足腰の力が付いたことを実感し始めます。6か月すると、若い頃のように山登りやスキーにも、行ってみようかという気持ちになります。
そのまま続けていると、年を取って、よぼよぼになっても、歩くことだけは死ぬまで、歩けますし、トイレにも自分で行けます。ピンピンころりの人生を送る為の秘訣と言えるでしょう。