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カミナリ様のお通りだ 2016.09.08
カミナリ様のお通りだ
夜中の2時ごろだろうか?時刻は定かではない。何やら遠くで騒がしく、喧嘩でもしているような、激しい音がする。そのたびに西の空は閃光が走り、空がパッと明るくなる。激しい喧嘩太鼓と稲光の競演が徐々に近づいてきた。
窓から激しい突風が吹きこんできたかと思うと、パラパラと大粒の雨が吹き込んできた。慌てて起きだして窓を閉めたが、その時は窓の内側や畳がすでにびしょ濡れになっていた。
やがて喧嘩太鼓と稲光、間断なく吹き付ける大粒の雨で、屋根の上は川のような水が流れているのだろう。トイからあふれ出る水がジャバジャバと地面をたたく。それにしても、この稲光と空から巨大な轟音が落ちてくるような感覚は、初めての経験だ。
ニュースで中東戦争の映像を見ると、閃光と間断なく響く大砲の音は、ちょうどこの感覚に似ているように思える。落ちてくるものが大雨ではなく、爆弾だったら、たまったものではない。
真夜中で大雨の中、避難勧告が出たら、素直に応じるだろうか? 空中を駆け巡る稲光、間断なく落ちてくるカミナリ、横殴りのバケツをひっくり返したような大雨、真っ暗な夜中に、自分なら、とても動く気にはなれない。
台風で避難勧告が出ても家にしがみついて、犠牲になる住民が後を絶たないが、この状況を想定すると分かるような気がする。避難勧告に応じて、劣悪な環境の中、逃げ出すことの方が、災害をこうむる危険性が高いかもしれない。
想定外と言う言葉が良く使われているが、香川県に住んでいてこれほどのカミナリと瞬間的に降る大雨は、初めての経験である。河川の氾濫など、他所ごとのように考えていたが、この雨が連続的に4~5時間続くとしたら、香川県でも河川の氾濫が起きる可能性はある。
地球温暖化は、想定外の気象変化となって、日常的に繰り返される事になるかもしれない。各県で進められている避難訓練は、いつ来るか分からない災害に対して、オーバーな取り組みだと、横目で見ていた自分がいた。しかし、今日のどしゃ降りの雨で、考えが変わった。想定外は現実になる。