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塩分を制限する必要はない 2018.01.29
塩分を制限する必要はない
日本では減塩運動が一般化して、お年寄りはほとんどの人が塩分の取り過ぎを気にしている。しかし、これはおかしな話だ。世界の超長寿村の村民は料理にも保存食にも岩塩は欠かせない、ビックリするほど使っている。それでいて死ぬまで元気で病気一つしない、死ぬ時はころりと死んでいる。
塩分の過剰摂取が悪いのであれば、超長寿村の村民は短命なはずである。それが全く逆の結果が出ているという事は、塩分の過剰摂取が原因ではないという事だ。では何故、塩分が悪いという説が出てきたのだろうか。
1950年アメリカのダールという医学者が調査した、日本人の塩分摂取量と高血圧発症率のデータでした。ダールは北の青森から、南は鹿児島までくまなく調べた結果、1日平均14gの塩分を取っている鹿児島県の人々は、高血圧発症率は20%でした。
北に行くほど塩分摂取率が高くなり、青森県の人々は1日28gの塩分を摂取しており、高血圧発症率は40%でした。塩分も高血圧のどちらも鹿児島の2倍だったのです。
この調査により、塩分は脳卒中の原因になるという事になり、日本は国を挙げて減塩運動に走り始めたという訳です。そして、約45年後の運動の効果はどうだったか?不思議なことに高血圧の患者は減るどころか、増えているのです。
高血圧が塩分の取り過ぎという、短絡的な思考によりとんでもない間違いを起こしていたのです。高血圧は、寒さ、過食、食品添加物、飲酒、ストレス、たばこ、などあらゆるものが原因として考えられるのです。
またこんなデータもあります。
アメリカのアルダーマンという学者が20万7797人の塩分摂取量を調査しました。摂取量によって4つのグループに分け、詳しく調べました。すると、塩分摂取量の一番少ないグループが脳卒中や心筋梗塞になりやすく、最も短命でした。
塩分をたくさん取るグループは病気知らずで、一番長命だったのです。これは超長寿村の村民が岩塩をたくさん取る食生活を考えても、一致することであります。もともと塩分を取り過ぎると腎臓が塩分濃度を調整して、多すぎる塩分は尿として排泄するようになっているのです。
汗、鼻水、涙、尿、などはすべて塩辛い味がするのは、塩分が含まれているからです。夏、沢山汗をかいた後、腕を見るとうっすらと、塩が付いているのを見たことがあると思います。それほど汗からは塩分が放出されているのです。
真夏に造船所で働いている人達は、塩を舐めながら水を飲み、塩分を補給しています。それでないと塩分不足で倒れてしまうからです。一般の人でも5月から10月までの間は塩分を控える事はよくありません。
では、冬場は塩分を控えたほうが良いかというと、全く逆です。冬場こそ塩分が必要なのです。塩分は体温を上げる効果があります。東北地方の寒い地方では昔から塩分を沢山取って、体温を上げ冬場を凌いできました。
寒い地方の人が冬、塩分を控えてキュウリやトマトなど野菜を沢山食べると、身体が冷えてしまいます。体温が低くなると癌をはじめとして、慢性疾患にかかる率がぐんと増えてくるのです。
東北地方で塩分摂取量が多いのは身体が自然に塩分を欲しがるため、塩分の多い食生活が東北地方の人々にとっては、とても良かったのです。
ナトリウム(塩分)とカリウム(果物、野菜、海藻)はシーソー関係にある事を知っていますか?ナトリウムが多いと体温が上がり、血圧も高めになります。カリウムが多いと体温が下がり、血圧も低めになります。
塩分が多く血圧の高い人は、カリウム(野菜、果物、海藻)を取るようにすると、血圧は下がってくるのです。冷え性で血圧の低い人は、塩分の多い食生活をすれば高くなる可能性があります。
東北地方で脳卒中が多いのは、塩分摂取量が多く、酒、炭水化物、肉類、お菓子、お饅頭、ケーキ、甘い飲料水など食品添加物の多い食品が関係しているものと思われる。
それに比較してカリウムの多い食品の摂取比率が低く、慢性的な塩分過多の場合は脳卒中になる人もあります。そんな人は、ウサギじゃあるまいし、野菜ばかりを食べていられるか!! と言って野菜を馬鹿にしている人が、60歳を過ぎた頃から脳卒中になるのです。
ナトリウムとカリウムの摂取量がバランスよく取れていると血圧も安定して、健康な生活を送ることが出来ます。減塩運動が盛んに言われていますが、塩分の必要性を再認識して、必要な塩分は取るようにしてください。