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栄養ドリンクの危険性 2018.01.29
栄養ドリンクの危険性
栄養ドリンクを食品ランク表に載せる為、検査してみたところ、どの栄養ドリンクも最低ランクに査定された。何が最低のランクに査定される原因になっているのか調べてみた。
最もよく売れているリポビタンDの成分を調べてみた。
タウリン1000mg、イノシトール50mg、ニコチン酸アミド20mg、ビタミンB1、5mg、ビタミンB2、5mg、無水カフェイン50mg、液糖、ソルビトール、クエン酸、安息香酸ナトリウム、などとなっている。
この成分で注目されるのが最も容量の多いタウリンである。タウリンはカキ、タコ、スルメいか、などに多く含まれる優秀な栄養素である。亜鉛やアルギニン、が多く含まれており、男女とも精力増強に効果がある。
この優秀な栄養素が1000mg.も入っているのに脈診術で検査してみると最低にランクされるのは何故だろうか?
牡蠣、たこ、等魚貝類に豊富に含まれているが、天然の物は3日もあれば腐ってしまう。その中に含まれている成分であるから栄養ドリンクとして瓶ずめにして市場に出すには、相当な期限が必要である。賞味期限の欄を見ると3年間は有効と書いてある。
こうなると天然の物から抽出された成分では、とても保存が効かない可能性がある。そこで考えられることはタウリンと似た成分を化学合成した薬品であるかもしれない。仮に天然のタウリンを使用したとしたら、かなり毒性の高い防腐剤を使用しなければならない。
リポビタンDには、安息香酸ナトリウムという防腐剤が使われている。食品の腐敗を防ぐための防腐剤として使われ、細菌やガビといった微生物の繁殖を抑える力がある。その反面、非常に強い毒性を持っており、最も避けるべき危険な食品添加物の一つである。
この安息香酸ナトリウムは、ほぼ総ての栄養ドリンクに使われている。それらのことを勘案すると栄養ドリンク類が食品ランク表の最低にランクされていることに不思議はないのである。
では、なぜ栄養ドリンクを飲むと、目もはっきりして、活力が湧き、その日は元気で仕事をする意欲も出て活躍できるのでしょうか? そこには、カフェイン、アルコール、液糖、といった伏兵が作用している。
カフェインによる精神復活作用+心拍数の増加。アルコールによる血管拡張+体温の上昇。 液糖による血糖値の上昇+脳の活性化。この3つが同時に起きるとアルコールで血の巡りが良くなり、カフェインで身体がしゃきっとして、液糖は疲れた体にしみわたり元気を回復する相乗効果を醸し出す。
その作用に乗じてタウリン、ミネラル、ビタミン、などの栄養をねじ込むため一時的には体調が良くなるのである。これを本格的な健康回復と誤解して、栄養ドリンクから逃れられない、常習犯となり健康を害する人が続出している。
体調不良で鍼灸院に訪れる患者さんの中には、明らかに栄養ドリンクの飲み過ぎによる副作用で苦しんでいる人がかなり見受けられる。
年寄りにもかかわらず息子の仕事を手伝い、身体に活を入れる為、栄養ドリンクを飲み始めた。調子が良いので1日に2本ずつ飲んでいると、ガクッと来て身体が動かなくなってしまった。
出張が多く、体力を維持するため、栄養ドリンクを毎日飲んでいる会社員。食欲不振、急激な体調不良、夜中が眠れない、妄想が起きるなどを訴えて来院してきた。
身体の弱い若者、何とか人並みに体力を回復したいと、栄養ドリンクを飲み始めた。最初の頃は良かったが、すぐに体調不良となり、どうしてよいか分からない。今では栄養ドリンクがないと朝も起きられない状態で喘いでいる。
栄養ドリンクは一時的な麻薬のような作用であり、本格的な健康を作り上げる栄養食品ではない。栄養という言葉を信じ込み、せっせと栄養ドリンクを飲んでいる人があまりにも多い。
それではタウリンを含む優秀な食品は何に多く含まれているのでしょうか?下記にその含有量を書いた食品を列記する。
タウリンを含む食品【100gあたり含有量:単位mg.】
タコ 900~1670mg. カキ 70~1180mg.
ホタテ貝 116~1000mg. サザエ 945~1500mg.
イカ 700~950mg.
上記でも分かるように優秀なタウリンを新鮮な状態で食べようと思えば、魚介類を食べていれば、一番安全なのである。ミネラル、ビタミン、カルシウムも豊富に含まれており、天然食品に勝るものはない。