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足が痛い子供 2010.08.03
足が痛い子供
3歳、男の子
ある日、足が痛いという子供が治療に来た。足の痛いところを指さして教えてもらうと、なんと坐骨神経痛のような経路で痛みが走っているではないか!!
3歳の子供で坐骨神経痛とはどういうことか、ちょっと考え込んでしまった。とにかくどうしてこのような病気になってしまったのか原因を調べてみなければならない。
足の痛いところを起点として、経絡をさかのぼって調べてみた。首の付け根に原因となっている反応が出ていた。押さえてみると痛いという。直径1センチくらい後頸部付け根のところにあった。
坐骨神経痛でも下腿外側を中心とした痛みの場合、後頸部の治療で治すことがよくある。過去にむち打ち症で困った人にこのような坐骨神経痛が出る場合が多い。
男の子はちょうどこれとよく似た反応が出ていた。考えてみると、子供達はふざけて、子供同士、後ろからいきなり突き飛ばす遊びをする。子供のことだから首に違和感があっても、正確に訴えないものだから、むち打ち症になっていても、見過ごしていたと思われる。
この患者さん、首のむち打ちと思われる場所を治療してみると、すっと坐骨神経痛の症状は治ってしまった。
むち打ち症状の場合、当初は首や肩の不快感を訴えるものであるが、月日が経過すると自然に治ったような状態になる。しかし、1年くらい経過した時点で、足の痛みとなって表れることが多い。
遊びの中で発生する子供のむち打ち、これは案外、多くの子供が持っている可能性が高いと思われる。