臨床例

足のむくみ 2017.03.25


足のむくみ  丸亀店  高松店

 

 

 3日前に交通事故を起こして身体のあちこちに、切傷があり身体が弱っていたと思うのだが、どうした訳か足がむくんでパンパンに張って来た。最近、足も冷えておかしいと思っていたのだが、足がむくむのは初めての経験だ。26歳の男性が一度見てほしいとやって来た。

 

足首がとくにむくむ

 

 

 足を診るとなるほど、ひざ下から腫れだして、足首当りが最もひどく、足の甲まで腫れている感じであった。痛くはないのだが、重苦しい感じがあり、指でつつくとゴムまりをつついているような感じがする。

 

 歩いていても足が重く、階段の上り下りで、足に重りをつけて階段を上がっているような感じがする。気分的にもあまり歩きたくない、しかし、仕事の関係でどうしても歩くことが多く、ますますむくんでくる感じがする。

 

 もっとも弱っている経を探す

 

 

 このむくみがどこから来ているのか調べてみた。まず、むくみは虚の反応と診て、弱いところを探すことを目的とした。陰と陽ではどちらが弱いかを診るために、手のひらと、手の甲を比較してどちらが弱いかを比較脈診した。手のひらの方が弱い反応を示していた。

 

 次に足の裏と手のひらを比較すると、足の裏に弱い反応があった。これでまず足の陰経に弱りがあることが分かった。足の裏で、どの経絡が弱いか、各指を比較脈診すると、足薬指内側が虚していた。ここは腎経の2行線である。

 

 足裏の腎経2行線と、下腿内側、大腿内側、と比較すると大腿内側の腎経2行線Lが虚であった。ここは上陰谷2Lというツボである。治療点は上陰谷2Lということになった。

 

治療

 

 

 このむくみは腎経の弱りが関係して、むくんでいるので、上陰谷2Lに知熱灸をした。次に腎経の子午関係にある、前腕陽4-1K,と腎経の陽に当たる下腿陽1-1L、に治療点を取り知熱灸した。

 

 治療を終わって足のむくみを見ると、見た目にもはっきりと分かるくらい、むくみが減っていた。足が温かくなっている。歩いてもらい、足の感覚を診て貰うと、ずいぶん軽くなっているという。

 

 腎経は水の排泄に最も関係が深く、腎経の経絡と共に、腎経に関係する経絡を補うとより一層、腎の働きが良くなる。もっとも弱っているところを探し出すことによって、腎経を特定できたことが、この治療が功を奏したことになる。

 

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