リウマチ 2 2017.02.10
臨床例 女性 38歳
1月の寒い日に、お友達の紹介でやってきた。リウマチで右手首が痛く、家事をこなすにも痛くて思うように出来ない。あまりの痛さに我慢できず、痛み止めを毎日飲んでいる。その為、胃の調子が悪い。
両膝も内側が痛く、かなり腫れている。その他の症状としては、鼻水、鼻づま
り、身体のダルサ、肩こり、などがあった。
薬はリュウマトレックス、1週間に6錠、プレドニン4㎎毎日、痛み止め、胃の薬。
先生、リュウマチは治るのでしょうか。手首が痛くて、炊事も出来ないし、困っています。大丈夫、治りますよ、治療方針を立てますから、そのとおりに実行してください。
痛みは鍼灸で一時的に取る事が出来ます。鍼灸をしているとリウマチの血液検査もドンドン良い方に改善されます。
そこで薬はなるべく早く止めるようにして下さい。まず、プレドニンは4㎎を毎日飲んでいるのを、2㎎にして下さい。
痛み止めは今日からでも辞めてください。どうしても痛くて我慢できない時だけ、最小限を飲んでください。
1回目の治療。
治療を終ると痛みはなくなった、気分も爽快。先生、痛くないです。ふしぎですねえ!! でもこれは1時的なもので、3日もすれば又痛くなります。
でも、なるべく痛み止めは飲まないようにして下さいね。最初の1ヶ月間は、1週間に2回は治療に来てください。その後は1週間に1回やればよいです。
治るのでしょうか? リウマチは、そう簡単には治りません。ただ、辛抱ずよく治療を続けて行くと、リウマチの血液検査数値が良くなってきますから、最後には治ります。1年以上かかる場合が多いです。
治療開始から薬はプレドニン4㎎を半分の2㎎に減らしてもらった。今で
もプレドニンは服用している。
リウマトレックスという、リウマチの薬、週1回7粒飲んでいるのだが、習
慣性がある薬の場合は困るので、膝の痛みが完全になくたった時点で、医者と
相談して辞めてもらうことにした。
1ケ月を過ぎたころから、痛み止めは全く使用しなくなっている。
手首の腫れ、痛み、力が入らない、などはだんだん良くなり現在では、ほぼ正常に近いところまで回復している。
膝の腫れ、痛み、むくみ、はまだ完全ではないが、最初に比べて3分の1くらいになっている。
膝の痛みが完全に良くなった時点で、医者と相談してもらい、プレドニンとリウマトレックスは完全に辞めてもらうことにした。
2カ月経過、プレドニンをすべて止めてもらった。その後1カ月を経過するも、悪くなる事もない。この経過を見てプレドニンは今後、絶対に呑まないことを約束してもらった。
治療開始から7カ月目、リウマチの数値が0,09まで下がった。鍼灸治療前は1,5の数値であったから、大変な下がりようだ。
調子がよいので、最近では2週間に1回の割で、治療に通っている。雨の前とか、台風の前などには、痛みが出るが、からりと晴れると痛みはなくなる。
痛みが出ても、痛み止めを飲むほどではないので、最近ではあまり気にもしていない。
治療
本治法 脾腎相克
右から、商丘、霊道、 左から復溜、経渠の2行線、に知熱灸。
邪の処理、右から豊隆、支正、 左から飛陽、遍歴に接触鍼。
本治法は身体のバランスを取る作用があり、バランスが正常になると病気を治そうとする、身体の働きが活発になる。
標治法 脾経を強化する為、 三陰交、へそとその上下、に知熱灸。
腎経を強化する為、 下腿陰5-1L,然谷、腰1-2L、
手拇指外端、に知熱灸。
心経を強化する為、 背3-1k、に知熱灸。
これらの補法を充分にすることによってリウマチの数値が下がってくる。
患部 右手首の痛みに対して、左手首の対照点に接触鍼をしてから知熱灸。
両膝の痛みに対して、両膝の患部に接触鍼をしてから知熱灸。
中封、太淵、に対して接触鍼をした。
患部に対しての鍼灸は、右の痛みに対しては左を使います。反対側を使うのがミソです。痛みを取り除く効果抜群で、治療後は痛みがなくなっている。