右膝前部の痛み 2017.03.30
右膝前部の痛み 丸亀店 高松店
臨床例 男性 85歳 右膝前部の痛み
右膝が痛くて、歩くときも、階段を上り降りする時にも痛みが走り難儀する。もう歳だから仕方がないとあきらめていたのだが、全然動けなくなると、運動不足から寿命も縮まると思い治療することにした。
お医者さんでも、接骨院でも、電気を掛けてくれるだけで、なんだか治る気がしない。鍼灸治療を試してみようとやって来ました。
診察
痛い所はどのあたりですか? 膝の上で貝殻骨の上あたりが痛いのです。といって膝の上をなでまわした。
膝の上がどうなっているのか、提鍼を当て、虚実を検査してみると、実と虚の反応が出ていた。若い人の場合は実だけの反応が多いのだが、年を取って痛みが出るときは実と虚の反応となって出ることがある。
膝の上は経絡でいうと、肝経の陽(足背拇指の経)であるから、右足背拇指に提鍼を当て、検査してみると、実と虚の反応が出ている。右足背拇指の中で何処が一番実かを調べると、右足背拇指の先端5-5Lに実と虚の反応があった。
右足背拇指5-5Lからウエーブで右膝に飛ぶと、ちょうど患部の真上になる。これでは治療点として役に立たない。左大腿陽5-5L(患部の反対側)と比較してみると、左の方が、実の強い反応が出た。治療点は左大腿陽5-5Lという事になった。
治療
左大腿陽5-5Lに接触鍼をして実の反応を取り除いてから、残っている虚の反応に対して、虚の反応が無くなるまで知熱灸を据えて補った。右患部に提鍼を当て、実と虚の反応がどうなっているか調べてみると、すっかり無くなっていた。
患者さんを立たせて歩いてもらった。どうですか痛みは?屈伸をしても痛く無いですね。反対側の治療で治るのですか?不思議ですね。しばらく歩いてから納得して帰って行った。この患者さんその後、2回の治療で完治している。