食欲不振 2020.01.20
食欲不振
臨床例 女性 69歳 食欲不振
症状 食欲不振が続いている。食べると食べられるのだが、食欲が湧いてこない。胃に何かつかえている様な感じもする。食欲が無かったことはあまり無かったのだが最近、食欲がないので気にかかる。胃のつかえを考えると癌にでもなったのではないかと心配している。
診察
普通は食欲不振の場合、脾経と胃経が虚となっている本格的な食欲不振となっている。ところが、胃経は実であるにもかかわらず、食欲不振になっている事もある。この場合は実の反応による食欲不振である場合が多い。
本治法で証を検査してみると肝脾相克であった。実は肝経の陽であった。肝経の陽は足拇指外側であるから、足拇指外側を提鍼で検査すると経脈に実の反応が出ていた。その中でも足背5-1Kに実と虚の反応が出ていた。
そこからウエーブで大腿から背中に飛び、治療点は背5-1Kとなった。この治療点は逆流性胃炎、胸焼け、胃の不快感、胃部のつかえ感、などの時とても効果のある治療点である。
治療
背5-1Kに印を付け、実と虚の反応であるから、最初に鍼先で45回擦った。
これで実の反応が取れたので、残っている虚の反応に対して知熱灸で反応が無くなるまで補った。
治療後、胃部のつかえ感はすっかり無くなり、なんだか胃がスッキリしたような感じになりましたと言って喜んだ。1週間後に診察に訪れた時には、食欲不振はすっかり無くなっていた。