臨床例

インフルエンザ 2020.03.30




インフルエンザ

 

臨床例 男性 81歳 インフルエンザ

 

症状 2日前から食欲不振、嘔吐、がはじまった。今日は全く食欲が無く食べ物を見ただけでむかつく感覚が出る。嘔吐は午前中に何回もあった。その夜から下痢が始まり、夜中に4回便所に行き水溶性の下痢をした。発熱385分。

 

診察 

 

インフルエンザにも色々なタイプがあるが、この男性の場合は嘔吐、下痢、食欲不振、発熱、という症状であった。脈が浮いており、沈脈は弱く、典型的な風邪引きの脈である。

 

 本治法では経金穴を使う、肺肝相克の証であった。男性であるから左から魚際、商丘を使い、右から中封、水泉を使うことにする。この本治法は胸と背中の症状(風邪引き)にとても良く効く本治法である。

 

 標治法としては定番穴を使う事にした。背の1-1K,背1-2L、胸1-5L,が風邪引きの定番穴である。肺に入ったウイルスに対して、胸と背の定番穴を使って肺臓に元気を付けると、ウイルス除去に大きな効果がある。

 

治療

 

 本治法と標治法の穴に対して、知熱灸にて補法(体力を付けさせる)をした。ウイルスに対して体力を向上させ、免疫力を強くして対抗する為である。1日に1回治療、毎日3日間続けて治療した。

 

 食欲不振に対しては、身体の要求のまま何も食べさせずに、熱いお湯に梅干しを解いた飲み物を1日に6回与えた。食事は丸1日、何も食べなかった。翌日朝に味噌汁1杯だけ、昼食は玄米ご飯を軽く1杯、よく噛んで食べてもらった。

 

 夜は玄米ご飯とみそ汁、野菜の煮物を食べてもらった。その次の日からは正常な食事に戻したが、腹7分の量を守ってもらった。嘔吐、下痢、に対しては出るだけドンドン出してもらった。その方がウイルスの除去に効果がある。

 

 発熱に対しては、38度以上の熱が出るとウイルスはドンドン死滅するから、熱は高い熱が出るほど治りが早くなる。熱さましなどは絶対に使わせないようにしている。

 

 治療開始から2日目で嘔吐、下痢がとまった。食欲も3日目には完全に復活した。3日目には熱も平熱に戻り正常と何ら変わらない健康体に完全復活した。

 

備考

 

 令和2年はコロナウイルス騒動で大変な事になっているが、普門堂鍼灸院ではインフルエンザには絶対の自信をもって居る。もし、鍼灸院にコロナの患者さんが来るようなことがあると、速やかに完全治癒に導く自信がある。

 

 インフルエンザとコロナウイルスでは違うと言う人がいるかもしれないが、ウイルスの治療においては本筋では同じ治療で通用する。鍼灸ではその人に体力をつけ免疫力を高めて、その人の体力がウイルスを追い出すのであるから、鍼灸治療は最も効果的な治療法であると自信を持って言うことが出来る。

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