右腰痛と坐骨神経痛 2020.04.14
右腰痛と坐骨神経痛
臨床例 男性 45歳 右腰痛と坐骨神経痛
症状 3年前から坐骨神経痛が出て、ヘルニアがあると言われた。2か月前から特に酷くなり、痛くて眠れない。右腰から臀部、足にかけて痺れがある。歩いた時、立ち上がる時、寝がえりの時に痛む。痛みで寝不足になっている。
診察 まず、本治法で証を立てた。経金穴を使う肺肝相克であった。肺経が一番の虚であるから、実は大腸経1となる。痛みを実痛と診て、大腸経から探すことにした。右手大腸経1-5Lに実と虚の反応があった。
そこからウエーブで右上腕に飛び、さらに反対側の左背1-5Lに飛んで、治療点は左背1-5Lとなった。寝返りでも痛いという事から、肝実も考えて太衝穴に提鍼を当て検査してみると実の反応があり、太衝穴も治療点とした。
本治法では肺経、肝経、脾経2、腎経2、が虚であるからその陽経である、大腸経、肝経の陽、胃経、膀胱経2が実になる。大腸経と肝経の陽は取穴したので、残りの胃経と膀胱経2に実の反応があるか調べてみた。
右の胃経(足示指)を調べてみると胃経4-1Kに実の反応が出ていた。そこから、大腿陽に飛び、反対側の左背4-1Kに飛んでそこを治療点とした。後、残っている膀胱経2も調べてみた。
右膀胱経2も実の反応があり、右足の膀胱経4-2Lに実と虚の反応があった。そこから反対側の下腿陽4-2Lに飛び、そこが治療点となった。
治療
治療点は左背1-5L,太衝穴、左背4-1K、左下腿陽4-2Lの4か所である。それぞれに印を付け、まず接触鍼をして実の反応を取り除いた。左背1-5Lと左下腿4-2Lは実と虚の反応であるから、残っていた虚の反応に対して知熱灸をして補った。
この治療でほとんどの痛みは解消した。3日後に再度来院する予約をして治療を終わった。