腰の屈曲痛、回旋痛 2021.01.07
臨床例 男性 17歳 腰の屈曲痛、回旋痛
症状
腰の痛みが酷く、腰からふくらはぎの所まで痛みが走る。特に腰を屈曲した時に痛みが強い。左右に捻る動作でも痛みが出る。先週は余りの痛さに、病院でブロック注射をしてきたが、良くならない。
診察
腰の屈曲痛という事から、肝経を調べてみることにした。腰を屈曲した時の痛みは肝経陽の反応である。腰を反らした時に痛む腰痛は胃経の反応である。このことからまず、肝経陽の足拇指外側に提鍼を当て検査した。
肝経陽には実と虚の反応が出ており、番地としては足背5-1Kであった。そこからウエーブで背中に飛び、治療点は背5-1Kとなった。ちなみに胃経も反応を調べてみると足背4-1Kに実の反応があったので、ウエーブで背中に飛び、背4-1Kを治療点とした。
回旋痛に関しては、定番穴として太衝穴が回旋痛にはとても良く効く。そこで太衝穴に提鍼を当てて検査してみると、実の反応が出ていた。左右回旋で痛いと言うので、太衝穴は左右を取穴する事にした。
治療
肝経の背5-1Kは虚と実の反応であるから接触鍼をして実の反応を取り除き、その後残っている虚の反応に対して、知熱灸を虚の反応が無くなるまで据えた。
胃経の実に対しては背4-1Kに印を付け、実の反応であるから接触鍼をして実の反応を取り除いた。回旋痛も実の反応であったから接触鍼を実の反応が無くなるまで擦って、実反応を取り除いた。
治療後、前屈、後屈、回旋などの動作をしてもらったが全く痛く無いと言う。この男性は空手の選手なので、空手の動作もしてもらったが、「全く痛みを感じない」という事であった。その後、1回の治療で全快している。