左手首の痛み 2021.04.03
臨床例 男性 39歳 左手首の痛み
症状
左手の平を付いて、立ち上がる時に手首にズキンと痛みが走る。その内に治るだろうと思っていたのだが、何時まで経っても治らない。手を付いて動作をする事は意外と多いので手首にズキンと痛みが走ると困る事が多い。
診察
左の手首の痛みという事で、左手首の手掌側と手背側を比較すると手掌側に虚の反応が出ていた。手首の線に沿って横に虚の反応が出ている。そこでどの指から出ているのかを検査してみた。
手掌側の小指から手首に沿って虚の反応が出ていた。番地としては左手掌1-1Lであった。そこから治療点に飛ぶ、左手掌から、右前腕陰、左上腕陰、右胸とウエーブで飛ぶのだが、治療側は右になるから、右前腕陰か? だとすると右胸となる。
比較脈診をすると右胸に一番虚の反応が強かった。そこで治療点は右胸1-1Lとなった。胸の正中線右側の縦に、虚の反応が出ていた。それを確認して、胸1-1Lを治療点としたらよいと考えた。
この場合、右胸1-1Lに対して、右背の1Lのラインに治療点を取って胸と背中から挟むように治療すると効果が良くなる。そこで右手背の1Lのライン、左手背指先のLラインで弱い所を探した。
左手背1-3Lが一番虚であった。そこから背中に飛び治療点を右背1-3Lとした。これで右胸1-1Lと右背1-3Lで挟むようにして補うと、左手首の痛みは解消する。
治療
右胸1-1Lと右背1-3Lに印を付け、虚の反応であるから知熱灸で虚の反応が無くなるまで、7壮ずつ知熱灸を据えた。虚の反応が無くなったのを提鍼で確認してから、如何ですか? 手首の痛みは? 手を ベッドについて痛みを確認して下さい。
患者さんは手の平をベッドに付いて、痛みが無い事を確認したのか、痛く無いですね、と言った。
左手首の痛みだが、右胸と右背中を挟むように治療する事により、左手首の痛みが解消した一例です。