鼻血 2012.04.05
鼻血
別に鼻を打ちつけたわけでもないのに突然、鼻血が出る人がいる。赤い血が出るので、まわりの人はびっくりする。たびたび出ると本人もその都度、対応に大変だ。
これは鼻の粘膜が過敏になって、充血している。そのため、ちょっとした刺激でも出血する状態になります。
鼻には東洋医学で胃経というのが通っていまして、この胃経が非常に過敏になっているのです。
春は木の芽どきと言って、細胞が若返る時期ですから、今までの既存勢力と衝突して色々な病気が出て来ます。鼻血もその一つで、春は特に出やすくなります。
胃経というのは、足の示指外端から足の甲を通って、膝、大腿、腹、胸、喉から顔面に出て鼻を巡っている道です。
その胃経の先端、足の示指外端に厲兌という穴があります。鼻血に対して特別に良く効く穴です。
この厲兌穴に鍼をして、過敏状態を沈めてやると鼻血は出なくなります。
臨床例
男子、15歳、数年前から時々鼻血が出ている。4月になって特にひどくなったので、診てもらいに来ました。
本治法 脾肝相克 経金穴を使う。左から霊道、商丘、右から中封、復溜
に知熱灸をして補う。
標治法 期門、日月、神道、三陰交、然谷、曲池、裏内庭、に知熱灸をする。
特効穴治療 両足の厲兌穴に細い鍼で30回ずつ接触鍼をする。
提鍼を当て脈の反応が取れているのを確認して治療を終る。
5日後、来院してあれから鼻血は全く出ていない。との報告を受けた。