アレルギー性 鼻炎 2012.03.17
アレルギー性鼻炎
鼻水、くしゃみ、鼻づまり、などの鼻の症状と眼のかゆみが出る場合は、胃経が関係する。
胃経は鼻の先端で交差して、鼻翼を周っている。支脈は目の先端と眼尻に分かれて分布している。
胃は食べ過ぎの人にとっては、過敏になる傾向がある。間食、過食、夜食、などで胃を酷使していると、そのしわ寄せが春に鼻炎となって現れる。
胃の経絡と言って、身体の中を通っている道筋が鼻や眼に分布しているのだが、これがアレルギー性の過敏状態になった時、花粉症となって人を悩ませる。
スギの花粉は引き金のようなもので、もともと春になって胃のアレルギー反応があるときには、スギ花粉、ダニ、ブタクサ、ほこり、など何にでもアレルギーを起こして花粉症と称する症状を起こす。
なぜ春になると身体はアレルギーになりやすいのか? 春は木の芽どきと言って植物は一斉に新しい若葉に入れ替わります。人間の身体も細胞の入れ替わりが春はもっとも盛んで、新しい細胞に入れ替わるのです。
その新しい細胞は、食物添加物質、農薬、薬、過食、などによって身体の中に蓄積された不純物を追い出そうと激しい反応をします。
春になってアレルギー反応が出てくるのは1年間の不摂生によって蓄積された不純物のある人がなるのです。
食べ物に関係する場合は、胃の系統にアレルギーが現れます。この時、鍼灸治療では厲兌(レイダ)という穴を使います。厲兌は胃の経絡(道筋)で足の先端にある穴です。
鼻水、くしゃみ、目のかゆみ、などでひどいアレルギー反応を起こしている人のアレルギーを速やかに取り除く特効穴です。
足の示指外端で爪の生え際から3ミリ外よりの所にその穴はあります。治療法は刺絡といって、鍼を1ミリぐらい刺します。この治療をすると驚くほどの効果が現れます。
臨床例
女性、35歳、会社員。
鼻水、クシャミ、鼻ずまり、目のかゆみが激しく、目を触って掻くと余計にかゆくなるので我慢している。
先生何とかなりませんか、かゆくてイライラしてどうにもなりません。と言って来院してきた。
治療
本治法 脾腎相克 経金穴を使い 右から商丘、霊道、
左から復溜、列穴、に知熱灸。
右豊隆、右支正、左飛陽、左偏歴に接触鍼をして邪の処理
標治法 然谷、三陰交、曲池、神道、に知熱灸。
花粉症対策として、厲兌穴に刺絡鍼を1ミリほど刺した。
この治療にて、目のかゆみ、鼻水、くしゃみ、などの鼻の症状は取り除かれた。この患者さん、その後3回の治療で花粉症は改善されている。