足先の冷え 2024.02.01
足先の冷え
臨床例 女性 34歳 足先の冷え
症状
足先がジンジンするほど冷えて気持ちが悪い。職場がコンクリートの床なので、足元から冷えが上がって来るような感じがする。ときどきストーブで足の裏を温めているが、そんな事では間に合わないほど足先が冷える。
診察
足先の冷えには、足底側の弱りと、足背側の弱りが有る。どちらが弱っているか比較脈診したら、足背側に弱りがあった。そこで足背のどの指が弱っているかを比較脈診で調べた。
4粒側の提鍼を指先に当てて検査すると、足背示指外端と足背薬指外端に虚の反応が著明に出ていた。そこで、足の冷えは足示指ガタ、足薬指ガタということになった。
足の冷えには根本的に腎の弱りが有る場合が多いので、陰谷と腹の1₋2Lを検査してみると虚の反応が出ていたので、陰谷と腹1₋2Lも足先の冷えの治療点として使う事にした。
治療
足示指ガタ、足薬指ガタ、陰谷、腹1₋2Lに印を付け、虚の反応であるから知熱灸で補った。この治療後に足の冷えは改善して足先がポカポカしてきた。
陰谷穴の知熱灸で下腿内側が温かくなり、腹1₋2Lの知熱灸で大腿内側が温かくなる。足示指ガタの知熱灸は胃経の反応を脳で補う事により、食物のエネルギー効率が良くなり、足先だけでなく身体全体が温かくなる。
足薬指ガタの知熱灸は脳の中で、背中から大腿、下腿の膀胱経を補う効果が有り、背中から足先まで温かくなる。
足先の冷えと言っても足底側、足背側、さらに、どの指が弱っているかによって、治療点が変わるので、比較脈診や4粒側の提鍼でよく確認してから、治療穴を選定して治療をして下さい。