臨床例

きつい肩首の凝りの定番穴 2024.09.14




 肩首の凝りにはいくつもの治療点があります。その治療点をそれぞれの特徴に合わせて解説することにします。今回は普門堂鍼灸院で最もよく使う定番穴について説明します。

 

 肩首の凝りの定番穴、①背4-Kの鍼(瀉法)、②前腕陽5-Lの鍼灸(補瀉)、③下腿陽3-Lの鍼灸(補瀉)です。40代位までの比較的若い人で頑固な肩首の凝りを訴える人に良く使います。

 

 まず、①背4-Kですが、肩の中央部(肩井穴近辺)がひどく凝るという症状の治療点です。霊台穴から左右に7cmぐらい離れた所に点を付け、その上下2cm位の点を加えた縦3点が背4-3Kの治療点です。

 

 右の肩凝りには左の背4-3Kを、左の肩凝りには右の背4-3Kを治療します。 この背4-3Kの治療はさする鍼(21回~31回)だけで灸はしません。鍼は刺さなくても鍼先でさするだけで効果があります。さすった後、1粒の鍉鍼で実の反応が取れたのを確認してから、肩の凝りがどうなったか聞いてください。凝りが抜けたように無くなるはずです。

 

 次に、②前腕陽5-Lを治療します。ここは後頸部で耳の後ろのひどい凝りを取る効果があります。前腕の陽谿穴に印をつけ、そこから肘に向かって3~4cm位の所が前腕陽5-Lの治療する場所です。

 

 ここは、実と虚の反応が出てくるところですから、まず鍼先で21回~31回さすります。実の反応が取れたのを鍉鍼で確認してから、残っている虚に対して知熱灸を5壮ほど据えて、虚の反応を取り除きます。これで耳の後ろの凝りは無くなるはずです。

 

 ここも右の凝りに対しては、左の前腕陽5-Lを取り、左の凝りに対しては右の前腕陽5-Lを使います。普門堂の鍼灸術では、患部に対して治療点はほとんどが反対側にとります。

 

 次の、③下腿陽3-Lは後頸部の筋肉が痛いぐらいひどく凝っているに使います。

 

 取穴は伏臥位で下腿陽の膀胱経2行線で、足関節と膝関節の中点に印を付けます。そこから上下2~3cm位の所に点を付け、その3点が治療する場所となります。1粒の鍉鍼で脈を診ながら、実の反応が何処の範囲に出ているか確認するとより正確に分かります。

 

 ここは取穴が難しいのですが、ふくらはぎの中心部(承山点辺り)に点を付け、内側が膀胱経1行線で外側が膀胱経2行線です。その膀胱経2行線の中心部に点を付け、その上下2~3cm 位の所に点を付け、その3点が治療点となります。

 

 この治療点を鍼先で21回~31回さすると、実の反応が無くなります。残った虚の反応に対して5壮ずつ知熱灸をして虚の反応が無くなったら、下腿陽3-Lの治療は終了です。

 

 

 肩凝り全体の過半数は上記の治療点で良くなります。それでもまだ、肩凝りが残っている場合は、臨機応変に患者さんの主訴を聞きながら他の肩凝りの治療も組み合わせて治療してください。

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