臨床例

背中全体から腰全体にかけての凝り 2024.09.14


 肩こりで虚の症状が出る代表的な治療点は、背1-L、背2-L、背3-Lと、背3-4Kが加わる事もあります。肩こり全体の過半数位の人がこの背中の穴を使います。

 

 この肩こりの特徴は、背中全体から腰全体にかけて、板でも張り付けたようなコリ感があります。虚の反応なのでお灸で対処します。

 

 背1-Lの取穴は、C6の棘突起上に印をつけ、その両側2cm位の所にも印をつける。この3点が背1-L の治療点となる。

 

背2-Lの治療点はT1の棘突起上に印をつけ、その外側4~5cm位の所に印をつける、それを中点として両側1~1.5cmの所に印をつけ、その3点が背2-Lとなる。

 

 背3-LT3の棘突起上に印をつけ、その両翼6cmの所に印をつけ、その両翼1㎝の所に印をつけて、その3点が背3-Lとなる。

 

3-4K穴は背3-L の外方1cm位の所を按してコリコリした所を見つけ、そこに取穴する。この取穴はある程度の目安であるから、正確には触ってコリの上に取穴するとか、鍉鍼の4粒側で虚の反応があるところを探す。コリコリした所の上を取穴して、3壮~5壮施灸すると肩こりが解消するので、ぜひ試してください。

 

 普門堂鍼灸院では、手背の第1関節、第2関節、第3関節の横のライン(親指から小指に掛けて)虚の反応が出ているのを、鍉鍼の4粒側で確認する事によって、背中にコリがあることを確認している。この反応が出ていると背中に取穴している。

 

 背1-L、背2-L、背3-L、背3-4Kは、いろいろな疾患に効果を発揮する。心臓疾患、気胸、乳がん、肺がん、喘息、など肺や胸、心臓などに疾患のある場合は、必ずと言ってよいほど背中に虚の反応が出ているので、これを治療する。

 

 背3-4Kは背1-1L、背2-2L、背3-3Lだけでは治らない乳腺炎、肺がん、乳がん、酷い喘息、心臓疾患などかなり重篤な疾患の時、背3-3Lから1cm~2cm位外側(3-4K)にコリコリした、凝りが出ている。

 

 肺に気胸のある人には背中の全部のツボと共に、胸の雲門穴を取穴してここにも知熱灸を据えると良い。

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