曲池2Lに反応がある肩凝り 2024.09.14
曲池穴は、深谷伊三郎さんが肩凝り治療に良く使っていた穴である。私はなぜここが肩凝りに関係しているのか分からなかったが、深谷氏が使っているのだから、鍉鍼で反応を調べてみたら、虚の反応が出ていた。
特に男性の筋肉質の肩凝りには、無くてはならないほどの効果を発揮するが、女性でもここに虚の反応があれば、曲池2Lに施灸することにしている。
従来の曲池穴は肘の横紋尽きるところであるが、私が使う曲池2Lは、従来の曲池穴のやや外側で押さえるとコリコリとした筋肉が手に触れる。ここの筋肉を按すとかなり痛がる人が多い。そこを手首に向かって下方3~4cm位の所まで、3か所に点を付け治療点としている。
深谷氏は曲池のほかに手三里や上簾、下簾、なども使っているようであるが、私はこの3点を使っている。
曲池2Lは大腸経の2行線であり、大腸とは深い関係があるように思う。男性で筋肉質の人は曲池2Lを按するとを痛がるのは、酒や過食、脂肪分の多い食生活などが関係して、大腸が疲れているのではないかと想像している。
また、便秘の人も曲池2Lに反応が出ている人が多い。という事は曲池2Lに虚の反応が出るのは、大腸の中で善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスが崩れ、腸内環境が悪化していることを意味しているのかもしれない。
曲池2Lを補う事によって、肩こりを解消させるのはもちろんだが、大腸の腸内環境を改善する働きもあるのではないかと想像している。しかし、曲池2Lを補うと便秘が改善するかと思ったが、便秘の改善には無効のようだ。
他の肩凝り治療穴と共に、曲池2Lに虚の反応がある時には使ってもらいたい。相乗効果で肩凝りには一層の効果が期待できる。