臨床例

生理痛 2010.09.03

生理痛

 

生理前から生理期間中、気分が悪い、イライラする、お腹が痛くて困る、怒りっぽい、などの症状を訴える女性が多い。

肉や油っぽい食事を多く取っている人の場合、肝臓系統に負担がかかり、肝臓系統はその負担を跳ね返すために、過敏になった状態になっている。

 

過敏になるとイライラ、怒りっぽい、不機嫌などの症状を起こしやすい。

 

その反対に、膵臓系統の経絡(身体の中を通っている道筋)は子宮の中を通っております。

 

その膵臓系統は生理という負担によって弱くなっているのです。その弱みと肝臓系統の過敏状態が重なって生理痛のいろいろな症状は起こります。

 

東洋医学には三陰交といって、子宮に直接関係している穴が、足の内くるぶしの上7センチ位の所にあります。

 

三陰交は生理痛の特効穴で、弱っている子宮を回復させるには特別な効果を発揮してくれます。

 

弱っている場所なので、知熱灸と言って棒灸を皮膚から2センチくらい離して温めてやるのです。このようなお灸をすることによって、生理痛や腹の張りなどの症状は改善されます。

 

プロの鍼灸師の場合は、この三陰交に加えて、肝臓系統の過敏症状を取り除くために、太衝穴というつぼに接触鍼をします。

 

 

 

臨床例

 

女性、21歳、

 

生理が始まると、痛くて何も出来ない。痛み止めの薬を飲んで2日ほど寝込んでしまう。このような状態がもう何年も続いている。

 

何とか日常生活が出来るように鍼灸で治してくださいと言う。今回は友達の紹介で、生理の2日前に来院した。

 

上記の穴を使って治療をした。それから毎月、生理2日前になるとやってくる。

 

鍼灸をすると、生理になっても少し痛いかなあと思うぐらいで、日常生活には何の差しさわりも無いといって喜んでいる。

この人の場合、月1回という治療回数にもよると思うのだが、今のところ鍼灸で完全に治ってしまうところまでには到っていない。

 

体質にも関係するのかもしれないが、毎回治療に来るたびに、同じ治療穴に著名な反応が出ており、生理が始まると大変だろうなと思われる状態である。

 

しかし、治療後はその反応がすっかりなくなっているので、今月も痛くない状態で過ごせることが予測できる。

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