原因
のどは腎臓系統に関係しています。冷え性の人、冷えのぼせする人、お腹を手術した人、むくみが出やすい人、耳鳴り、長く立っていると腰が痛くなる、水分代謝の悪い人など腎臓系統が関係します。
唄の上手な歌手、声量のある人は体格がよいことに気が付いている人も多いと思いますが、腎臓系統がしっかりしている人はほれぼれするような、良い声をだします。
黒人の歌手で歌のうまい人が多いのも肝腎かなめの腎がしっかりしているのです。車社会になって、足腰を使わない現代、これからも声の出ない病気にかかる人は多くなるのではないでしょうか。
一般的な治療
毎日、自分にあった量の散歩、ジョッキング、ヨガ、太極拳、などなんでもよいですが、運動をして、骨盤内部の血流を良くしておく事が大切です。内臓が丈夫になると共に、便通、尿、汚血の排除などに、とても良いのです。肉類、脂っこい食べ物、間食、夜食、酒、タバコは禁物です。内臓に負担がかかると風邪を引きやすくなったり、肩こり、腰痛など、余分な病気が出やすくなります。生野菜ではなく、炊いた野菜、海草、穀物、小魚、小エビ、などを中心に全体食が良い。腎臓系統の人は長く立っている事がつらくなります。立ち仕事には向かないでしょう。
鍼灸治療
〇〇さん 女性 51歳 初診平成17年2月23日
5日前から急に声が出なくなった。少しのどが痛いなと思っているうちにこのようになってしまった。仕事で声を出さないといけないので、困っているという。聞き取れないくらいのささやき声でやっと話ていると言う感じがする。
診察
ノドを触診してみると、完全に虚している反応がある。脈鍼で診ると風邪も引いており、本人は風邪を引いている感覚がないと言うが、この場合、風邪を治すことが重要なポイントとなる。もっとも虚している経絡は肺経で次に腎経が虚している。風邪を治すと共に、この肺経と腎経を徹底的に補うことによって、早期に声が出てくるものと思われる。
鍼灸治療
本治法
脾腎相克 陽経にある虚性の邪を接触鍼で取り除く、肝実もあるので左右の太敦に接触鍼で処理した。
標治法
肺経を強化するため、太椎と胸椎1,2,3、に知熱灸をすえる。腎経を強化するため、気海、石門、関元、中極に知熱灸をすえる。脾経を強化するため、大横穴に知熱灸をすえる。奇経反応があったので、左列欠ー右照海に知熱灸をすえる。子午反応では、左肺経に対して右膀胱経の委中、左腎経に対しては右大腸経の曲地、に反応があったので知熱灸をすえる。
このような治療をして各方面から肺経と腎経を補うと共に、風邪の治療もした。
経過
2回目、2月24日 まだささやくような声だが、本人は昨日よりも話しやすいと言う
3回目 2月26日 まだささやくような声しか出ない、本人はよい感じだという。
4回目 2月28日 やっと声に色が出てきた、しかしまだ本格的ではない。
5回目 3月2日 だいぶ本格的に声がでるようになってきた。
6回目 3月7日 声が普通になった。今回で完治とする。
※臨時休診日はお知らせをご覧ください。
[施術時間]
丸亀本院: AM8:30~12:00/PM2:00~7:00
高松院: AM9:00~12:00/PM2:00~7:00