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臨床例

肝臓と炎症性の痛み、かゆみ 2016.05.18

肝臓と炎症性の痛み、かゆみ

 

 肝臓が炎症性の痛みやかゆみと、深い関係にある事はあまり知られていません。ところが肝臓は、怒りやすい、イライラ、筋肉の引きつり、かゆみ、あらゆるところの痛み、と深く関係しているのです。

 

 肝臓は特殊な臓器で、再生能力が優れています。手術などで肝臓を半分切り取っても、6カ月後には元に再生されています。それほど再生能力が優れていなければ身体機能を維持できないのです。

 

 肝臓は解毒作用という重要な役割を担っています。C型肝炎ウイルス、インフルエンザウイルス、農薬、食品添加物、化学薬品、毒物、大気汚染、腐った食品、体内で生産される毒物、癌細胞、等すべての身体に不都合なものは解毒して排除してしまいます。

 

 その毒物を排除する過程において、肝臓自体もダメージを受け肝細胞は死滅します。しかし、残った肝細胞が生命力を発揮して、死滅した部分を再生して、元の肝機能に返って活躍します。その為に肝臓は再生能力があるのです。

 

肝臓は炎症性の過敏反応を起こす

 

 肝臓はあらゆる病症に対しても、過敏に反応を起こします。これを実反応と言いまして、身体にもいろいろな症状が出てきます。高血圧、緑内障、筋の引きつり、ぎっくり腰、痛い肩こり、寝違い、頭痛、目の痛み、コメカミの痛み、アトピー性皮膚炎、などあらゆる病症に対して、肝臓は先頭に立って実反応(過敏反応)を起こします。

 

 実(過敏反応)は、人間がわがままで、過食、間食、飲み過ぎ、過労、タバコ、美食、等で生活習慣病(糖尿病)になる前に、警告的な症状を肝臓が出しているのです。病気の症状、そのものを肝臓が出しているとは驚きです。

 

 たとえば、風邪ひき等でウイルスが体内に侵入すると、ウイルスというのは身体の内部で、最も弱い所に取り付いて繁殖します。食べ過ぎ、間食、美食、等で背中や首や肩などが疲労して凝り固まっているとそこにウイルスは侵入します。

 

 肝臓はこれらのウイルスを、先頭に立って追い出します。そして2度とウイルスの入られないように、過敏反応(痛み)を起こして体を酷使させないようにします。ぎっくり腰、寝違い、痛い肩こり、等はその痛みです。

 

肝臓はアレルギー反応を起こす

 

 アトピー性皮膚炎、食べ過ぎ、間食、等で、大腸内部の悪玉菌が多くなり、毒素を大量に生産した時、肝臓や腎臓で、その毒素を排除するのですが、その排除が間に合わない場合、皮膚表面で汗と共に毒素が排泄されます。

 

 皮膚表面では、この毒素に細菌が繁殖します。この細菌に皮膚が侵されますので、それを防ぐため肝臓が皮膚表面に過敏反応(アレルギー)を起こします。この痒みによって、血流が皮膚表面に強く流れ、細菌の侵入を防いでいます。

 

 アトピー性皮膚炎、湿疹、蕁麻疹、皮膚病、等の痒み、痛みには肝臓が深く関係していることが分かると思います。

 

肝臓は高血圧と関係する

 

 高血圧、緑内障、筋肉の引きつり。食べ過ぎ、間食、等が長年続くと、肝臓機能の低下、腎臓機能の低下、等が起きてきます。そうすると肝臓や腎臓で、血流の流れが悪くなります。それでは全身に血液が回らないので、肝臓は血圧を上げます。

 

 それで高血圧になるのですが、高血圧が続くと、血管が破れたりしたら困るので、肝臓は血管壁を引き締めて、血管を硬くして守ります。この血管を固くしているのも実は、肝臓が関係しているのです。

 

 そうすると、目の血管や、目の周りの筋肉が硬くなりますと、目の内部で眼房水の流れが悪くなり、緑内障になります。また血管が硬くなりますと、筋肉の中を通っている毛細血管の血流が悪くなり、身体各部の筋肉、特に足の筋肉が引きつるようになります。

 

肝臓の出す症状は身体を守るため

 

 肝臓は、痛み、かゆみ、引きつり、アレルギー、高血圧、等の症状を出していますが、すべて体を守るために出しているのです。人間が食べ過ぎ、間食などの生活習慣病によって生み出される疾患に対応しての症状です。

 

 この症状がないと、人間はいつまでも、我がまま放題の生活を続けることでしょう。この症状が警報となって、人間の行動に制限をかけています。

 

 ところがここで人間は、わがままな生活は其の侭にして、薬で簡単な近道を選び、症状だけを取り除く道を選ぶ人が沢山います。その挙句に、肝臓がん、腎臓透析、糖尿病、等になり、取り返しのつかない事になるのです。

 

 薬に頼らないで、食生活の改善、運動、充分な睡眠、ゆったりした生活、腹8分の食事、等の基本的な生活を充実させて健康になることが一番です。

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