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臨床例

喉に痰が絡まる 2017.04.11

 

痰が喉に絡まる  丸亀店  高松店

 

 臨床例  男性 62歳

 

 痰が絶えず喉の当りに絡まってとれない。喉がイガイガする感じもあり、この感じが強くなると肩、首のコリも同時に出てくる。慢性気管支炎があり、お医者さんでは甲状腺機能亢進もあると言われた。

 

 全身のダルサと、身体の疲れがなかなか取れない。喉の当りに絡まる痰があまりにも、ひつこいので喉に癌でも出来なのではないかと不安に思う。

 

甲状腺機能亢進

 

 甲状腺機能亢進があると、のどのイガイガ感、首、肩のコリ、タンの絡まり、全身のダルサ、疲れが出やすい。特に、寝起きのしんどさが酷いことがある。

 

 甲状腺からホルモンの分泌が多くなると、交感神経が活発になるため、緊張状態が続くため、全身が疲れやすくなり、ダルサも出てくるのです。腎臓系統の弱い人は喉にウイルスが入りやすく、甲状腺にウイルスが感染すると機能亢進となります。

 

 診察

 

 診察してみると、のど仏の下を提鍼の1粒で横に撫でると実の反応がはっきりと出ていた。実と虚の反応が同時に出ている。これが甲状腺機能亢進の反応である。次に甲状腺の横を縦に撫でると、ここにも実と虚の反応が出ている。これは副甲状腺も機能亢進がある事を物語っている。

 

 内臓の虚実を比較脈診で診察してみると、腎経が虚になっていた。腎経は喉と関係が深く、腎経の弱り、又は風邪ひき等でウイルスは甲状腺に入り込むことが多い。

 

治療

 

 治療は腎臓を強める知熱灸をすると共に、甲状腺に入っているウイルスを追い出す治療をすることを目的とする。このウイルスは簡単には追い出せないが、何回か治療すると完治する。

 

 本治法 腎経の補い、肺肝相克 左大腿陰1-4L、左上腕陰5-1K
                右大腿陰5-1K、右大腿陰1-2L
 
上記の本治法をすると腎経が補われるので、甲状腺の治りが早くなる。

 

 標治法 甲状腺機能亢進に対して 左下腿陽4-1K、右前腕陰3-1K
    副甲状腺機能亢進に対して 右下腿陽3-2L、左前腕陰3-2L

 

上記の標治法をすると甲状腺機能亢進が抑えられ正常に戻る働きが動き出す。

 

 この治療が終わると、喉に痰が詰まる感じが無くなった。疲れダルサも取れ、肩首もすっきりして、なんだか生き返ったような感じがすると言って喜んだ。


 甲状腺機能亢進は鍼灸をすると1次的に良くなった感じがするが、また現れてくるので、何回かの治療が必要になる。

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